まーくん的日常...まーくん

 

 

原田知世さんの魅力 - 2003年09月15日(月)

昔はさほど好きでなかったのに、だんだんタイプになってくる女優さんというのがいる。
たとえば、原田知世さんがそうだ。
彼女はすでに芸能生活20年をゆうに越え、この11月で36才になるというのに、昔とほとんどイメージが変わらない。
体型もそうだし、雰囲気もそう。

ふつう、30代なかばともなれば、たとえ現実には独身でも、「母親役」がいつのまにやら回って来て、それなりに所帯じみがちなものだが、彼女の場合、そうなりそうもない。

たとえば、「ブレンディ」のCFで、小さな女の子と共演している彼女を見ても、その子の「母親役」をやっているふうにはとても見えない。
せいぜい、まだ結婚していない若い叔母さん、そういう感じなのだ。

これは、10年もそこにいると、ヘアヌードも平気で披露しかねない「脱兎」のごとき女性がウヨウヨしている芸能界においては、まことにすごいことだと思う。

でも、彼女がまだ10代で、ものすごく人気があったころは、僕は「どこがいいのか」という感じで見ていた。
彼女のもつ「薄味」な個性が、よく理解出来なかったというべきだろうな。
そのころの僕はなぜか、存在感の「濃い」女性タレントにばかり、目が行っていたのである。

しかし、彼女がいわゆる「アイドル」の年齢を過ぎてからは、いい感じの女優さんに思えてきた。
彼女が24才のときに高校の先生の役をやった「満月」という映画、けっこう好きだった。
昔のおもかげを失わず、スキャンダルにも無縁な彼女に、実に爽やかなものを感じたのである。

彼女の良さは、その存在に「自己主張」があり過ぎないという点だと思う。
いまの世の中、自己の存在をアピールすることに血道を上げる人間だらけだが、そういう中で、彼女のように淡泊で、楚々とした存在は、逆に目立つ。

かといって、決して「ひ弱」ではない。線が細いなりに、どこかしっかりとしたものも感じさせる。
結婚のチャンスは残念ながらあまりなかったようだが、かといって、間違っても不倫みたいな方向へは走らない。
そんな「潔癖」な雰囲気が、彼女にはある。

ここのところ、映画にもあまり出ていない彼女だが、たまには元気な姿を見せてほしいものだ。
10代のどのアイドルにもない、独特の「透明感」。
これが原田知世の最大の魅力だという気がする。


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