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雑誌的キャバ客論 - 2003年09月07日(日)

前回、キャバ客を雑誌にたとえてみたが、これはわれながら秀逸な比喩ではないかと(笑)思っている。
今回はそれをさらに掘り下げてみたい。

毎週必ず来る客は「週刊誌」。
一週おきぐらいのペースで来るのは、「隔週刊誌」あるいは「月2回刊誌」。
月イチで来る客は「月刊誌」。

それぞれ、店にとっては「固定客」ということでは共通していながら、かなり「差違」があるように思う。

「週刊誌」タイプはもちろん、その店に落とす総金額では他のタイプを圧して断然トップだ。
店側はもとより、本人もそれを十分意識している。
つまり、「オレがこの店を支えているんだ」と、少なからず思っている。

だから少し、ワガママなところがある。
店を私物化したがる傾向も強い。
店長とかチーフマネージャーなどが自分に挨拶に来ることを当然のように思っているし、「常連さん」と店や嬢からよばれても、恥ずかしがったり、否定したりすることはまずない。
だって実際、自分が一番頻繁に来て、一番店のことを知っているのだから。

店では嬢たちに大盤振る舞いをするような太っ腹なところがある反面、恩着せがましいところもあるし、少しでもサービスが落ちると、機嫌が悪くなったり、ときにはキレたりする。

店に通うことが、週刊ならぬ「習慣化」、ないし「惰性化」しているところがあり、気がつけばオープンラストしていたりする。
嬢と話す新しい話題がなくても、「ついつい」行ってしまうのである。

店としては有り難い「カモ」である反面、機嫌をそこねないよう、気を遣わないといけないので、いささかウザくも思っているタイプだ。
けっきょく、歯の浮くようなお世辞、お調子で、彼をおだてるということになる。

「隔週刊誌」は、その「週刊誌」に比べると、あまり無理をしないタイプといえる。
見栄を張って、嬢たちにおごることもほとんどしない。
一応、指名嬢がいて、その子には気を遣うが、自分が「上客」だなんていう気負いはないので、他の子のことにまで気をまわしたりはしない。
店の内情、嬢たちのプライバシー、さらには自分と競合する客にもあまり興味はない。

嬢に「ハマって」、「通いつめる」ということはまずなく、自分なりのペース、予算で通う。
嬢がどんなに営業しても、自分の金で行ける範囲を超えて行くということはしないし、イベントデーだからといってすぐやってくるということはない。

つまり、営業しがいはほとんどない客。
でも、それなりのお金は落としてくれるので、このタイプの層が厚いほうが、お店としては助かる。
だって、ご機嫌うかがいする必要がほとんどないんだから。

最後の「月刊誌」、これは前二者に比べると、必ずしもひとつのタイプにまとめにくい。
大別すれば、次のふたつになるのではないかな。

ひとつは「総合誌」タイプ。
付き合いが広く、他にもいろいろ行く店を持っていて、その店一軒だけ行っているわけにはいかないが、かといって長い間ごぶさたするのは気がひけるので、せめて月に一回は行っておこうという、義理堅いタイプ。
夜遊びはほぼ卒業し、嬢に夢中になるということはまずない。
ここぞというときは営業をかければ来てくれるし、色恋抜きの関係でも長く通ってくれるから、店としてもなかなか助かる存在。
ただし、落としていく金額的には、たかが知れている。

もうひとつは「専門誌」タイプ。
付き合いは狭く、その店以外にはほとんど行かないのだが、実は指名嬢に異常な執着を持っていたりする。
いっときは、やたらと頻繁に通っていたりする。
が、いくら通っても自分になびかない。どころが、ウザがられたりしてしまう。
店としても、出入禁止にしたいところだが、そんなヤツでも客には違いないので、来るなともなかなか言えない。
そのうち戦法を変えて、店にあまり来ずに、メールやら電話やらでやたらと店外デートを誘うようになる。
で、それを嬢に無視されまくると、店に来て、イヤミめいたことを直接言ったりする。
要するに、困ったちゃんな客なのである。

まあ、実際にはこれらのタイプの変種、混合種がいろいろと存在するわけだが、店に同じ「通う」といっても、惰性系、色恋系、非色恋系といろいろあるってことです。
あなたはどのタイプの客かな?


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