まーくん的日常...まーくん

 

 

カワイイ?カワイクナイ? - 2002年12月01日(日)

オバサンにわりと受けるタイプの女性がいる。

基本的には「不美人」。

たいていは地黒で、「七難丸出し」というタイプ。

目も小さく、鼻も丸く、しかも化粧をあまりしない。

要するに、まるきりあかぬけていない。

体型も、やせ型では絶対なくて、やや太目。

ダイエットなんてまずしていそうにない。

声も作らず、素のままの野太いアルト系だったりする。

性格的には、「一見ひかえめ、でも実は押しが強く、いざとなると仕切りまくるタイプ」ってのが多い。


僕の知り合い、Y子もそういうタイプで、まわりのオバサン族にみょうに評判がよかった。

ある50代のオバサンいわく、

「ねえ、Y子ちゃんって、カワイイと思うでしょ?」

対して僕は、

「えっ? あ…まあ、そうっすねぇ…」

とアイマイに肯定せざるをえなかったが。

しかし内心「なんで、あんなのがカワイイんだよ!」

そう叫んでいたのも事実。


このケースとは逆に、

「色白で誰が見ても可憐、声も高くかわいらしく、性格もつつましやか」

なんてのは、意外にオバサン族がつける点が低い。

「なにさ、ブリっ子しちゃってさ」

みたいな反感をかうようだ。

オトコから見てかわいいと思う女を、どうしてオバサン族はあまり評価しないのか。

僕はずっと不思議に思っていた。


が、

自分がオジサンとよばれるような年齢になってみて、だんだんその心理がわかるようになってきた(笑)。

オバサン族は、まわり全員にオバサンとよばれるような年齢になっても、自分のことをオバサンと思いたくないものだが、

その心情をかなり屈折した形であらわすと、「年若い不美人を愛でる」という行動になるのである。


オバサン族には、若い女性たちの、満開の花のごとき美しさが許せない。

が、若いうちから「美しさ」と無縁な女、これだけは許せるのである。

いってみれば、自分と同じレベルだから。

嫉妬を感じないですむから。


もしかしたら、その若い不美人だって、よくよく磨けばけっこう光る原石かもしれない。

が、その子はそういう努力をしないタイプなので、いつまでも不美人のまま。

そういう女性の中に、「この女に対してなら、年食った自分も勝てるかも」という屈折した心情を投影させているのだろう。


オンナという生き物は、いくつになったって、「達観」という境地とは無縁なのだなあと思う。

いくつになっても美少年アイドルに熱中するからだけではない。

今現在の自分がオバアでブサイクであるという事実自体を隠蔽するために、「美人」というものの存在すら無視するようになるのだから。


テレビドラマなどで、あまり若くもなければ、美人でもない女優さん、

(たとえば、I・Eさんとか、I・Pさん)

とかが、主演をやったりして、それをオバサン族が熱狂的に支持しているのも、こういう背景があるのだろうと、僕は思っている。












...








 

 

 

 

INDEX
past  will

Mail