仕事から帰ってきた夜10時半ごろ。
家の中に入ると風呂場から明かりが。嫁が風呂に入っているようだ。
「ポリスが来店イングリッシュマンイン入浴!」
僕もふじこちゃんに飛び込むルパンばりに服をスッポンポンノポーンと脱ぎ捨てて乱入し、浴場で大欲情しようと思ったが、それはラブラブな新婚生活だからこそ許されるのであって、そんな時代があったことが信じられないぐらい枯れた今では、
「いい年だしそういうのはもういいから」
とガチギレされるので辛うじて理性が抑えた。老いたな王大人…。
で、風呂場をスルーし、子供達の寝床。子供達ふたりとも既に布団の中。時間も時間だし当然であろう。…と思ったら
「ばあ!びっくりした?」
娘・R(12才)が布団から飛び出して来た。なんだよこんな時間でもまだ起きていたのか!ああ、浴場で欲情しないでよかった…。
「もう11時近いぞ。寝ないと明日がヤバいぞ」
「眠れないの〜」
こんな時間まで夜更かししていると明日に響くなあ、と渋い顔をしながらも最愛の娘に甘えられると弱いものである。一方息子・タク(10才)はさすがにガーガー寝ていた。
「でもパパが帰って来たからホッとした」
とRが言う。
「なんで?」
「ママはお風呂だしたっくん寝てるし、ひとりだったからパパが帰って来てよかった」
そういうこと言われると、パパはグッと来てしまうではないか。すぐさま添い寝して子守唄でも歌ってやりたいところであるが、スーツ姿なので一旦隣の部屋でいそいそと着替え、ついでに歯を磨いたりして改めてRの横に添い寝してみたら…。
「ふごおおお」
R、寝ていやがった。何が眠れないだ。僕が帰って来てから寝るまでの短さ、のび太並みではないか。確かに僕が帰って来たからホッとした、ということですぐさま安心して眠りにつくことが出来たのかもしれないが…。
ひとり悶々とした寂しさや眠れない焦りからの解放。寝る子は解脱。なんちて。
ついこないだ産まれたかと思ったら、もう4月から中学生だもんなあ…と寝顔を眺めながらしみじみと思う。いつまでも一緒にいられるわけではないと分かっていても、もう一緒にいられる時間の半分は経過してしまったのではないか、とハッとして僕が眠れなくなったりして。
寝る子は巣立つ。なんちて。
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今日もアリガトウゴザイマシタ。