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■SYOGAKKOU NO OWARI
2016年03月09日(水)
土曜日、小学校の授業が見られる日であった。

普段は土曜日は休みだが、月に1回だけ午前中の授業があり、その日は保護者が見に来てよい日になっていた。

6年生である娘・R(12才)の小学校での授業風景を見られるのはこれが最後になるだろう。そう思って見に行くことにした。Rに時間割を聞いてみると

「1時間目は○○の説明会(なんだったか忘れた)だからつまんないよ。面白いのは2時間目の音楽だよ」

「なに、音楽!」

音楽といえば、有名な美人音楽先生がいるんである。某センテンススプリング系タレントにちょっとだけ似ているので僕ら父兄のオヤジ達から「○ッキー」と呼ばれ、絶大な人気を誇っている。これはますます行かなければなりますまい。

嫁は仕事があるので途中ちょっとだけ来るとのことなので、ひとまずひとりで学校に行く。

Rが1時間目の授業はつまらんとのことなので、まず息子・タク(10才)のクラスをのぞいてみた。意外と見に来ている親が少ない。というか、いない。親は僕ひとりに対し、クラスの子供30人。

「あ、たっくんパパだ」

「たっくんおとうさんだ!」

ちびっ子たちにはわりとツラが割れているためヒソヒソチラ見され、当のタクからは道に落ちたうんこに向けるようなまなざしで見られ、超アウェイ感であり早々に退散。

2時間目になりいよいよRの授業を見に音楽室へ。ここでも僕以外誰も親がいないっぽい。音楽室の扉は閉められていて、扉を開けて入るのはキツイ。ひとり焼肉の10倍ぐらいハードルが高いなあ…と扉の小窓からそーっと覗いていたら、

「がらららっ」

急に扉が開いたのでびっくりした。出てきたのはRの担任の先生。威勢のいい体育会系女性教師である。

「あらっやだもーこんなとこにいないで入ってくださいよさあさあ」

容赦ない力で僕の腕をぐいぐい引っぱり教室の中に。ポン引きか。そんな感じで迷い込んできたオヤジに突き刺さる子供達24の瞳(数は適当)。最上級生だけあってさきほどのタクのクラスと違い、クールな視線であった。

「いえーい」

とRに手を振ったら、道に落ちたうんこに向けるようなまなざしで見られた。クソオヤジということか。

音楽室の壇上には○ッキーちゃん。担任の先生も一緒にいるのは、この授業が卒業式で披露される歌と演奏の練習だったからだ。6年生全員がこの教室におり、ソプラノとアルトに分かれて一生懸命歌う。僕なんかこういうの大嫌いで、児童200人もいたしどうせばれないとタカをくくってので口パクだったけど、1学年まとめても50人程度のこの子達はみんな真剣で偉い。

そして○ッキーちゃんが要所要所で褒めたりダメ出ししたりピシピシと指導する。いつもニコニコ愛想がよい姿しか見ていないのでちょっとびっくり。こちらも真剣だ。

合唱の後は続いて全員での演奏。曲はセカオワのドラゴンナイト。Rはキーボードを弾いていた。主メロしか弾かないので超楽そうだなおい。

「みんなで合わせるのは今日が初めてなんですけど」

○ッキーちゃんが言うとおり、初めてだけあって当初はみんなバラッバラであったが○ッキーちゃん渾身の指導により繰り返すうちにだんだんと良くなってきて、僕もつい小声で歌いたくなる。ドラゲナイ、ドラゲナイ、ふーふふん、ふーふふん(歌詞知らん)。

この頃にはもう嫁とか他のお父さんお母さんもチラホラと来ていて一緒に見ていた。だんだん卒業式本番の風景のように思えてきて、もう卒業しちゃうんだな…、歌も演奏も立派じゃないかよ…と

「ちょっとグッとくるものがありますね…」

と隣にいたRの同級生のお母さんに話しかけたらそのお母さん、既に涙がボロボロ。

「ちょっと××さん、まだ早いよ!」

などとウチの嫁も突っ込んでいたがみんなそんな気持ちだったろう。

惜しむらくは○ッキーだけにセカオワじゃなくてゲスキワにして欲しかったな。なんちて。

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