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■サンタが愚痴りにやって来る。
2004年12月27日(月)
娘・R(1才)の枕元に、セーラー服(風ベビー服)の
クリスマスプレゼントをそーっと置いた夜が明けて、

「あら、サンタさんがプレゼントをくれましたよ」

と、白々しくRに向かって演技をしてみせた。

およそ10才ぐらいまでは娘を僕の趣味に染めても
犯罪にはならないだろう。だからせめてその時までは
セーラー服を着て僕色に染まっておくれ。
娘よ。さあ受け取っておくれ…。

という父の熱い想いと共に手渡そうとしたところ

「だーう!」

気合と共に放たれたRの強烈な手刀で、べしっと床に
払い落とされてしまった。父の夢は潰されたハエの如く
無残にも葬られた。どうして父の愛が伝わらないの…。

確かに邪な愛かも知れぬ。しかし邪なだけに純粋なのだ。
いつか分かってくれる時が来よう。僕はそのように
分別のある娘に育てようと硬く心に誓ったのであった。
しかし分別があり過ぎるまで育ってしまって、

「じゃあパパ、コスプレしてあげるから2万円ね」

などという殺伐とした娘になってしまったらやだなあ。

ところでイブの夜はRが体調が悪かったこともあり、
クリスマスらしいことは何ひとつしていなかったので

「せめて雰囲気だけでも…」

と、嫁が小さなクリスマスツリーを出して来て、
灯を点した。この日一日ムギ球がチカチカと光り、
寝る時に消すまでちょっとだけ我が家をクリスマスっぽく
演出していたのであった。

自由の女神ポーズ
Rはちょっとだけサンタコスプレ。

翌朝、悲劇は始まった。嫁が起きてから言うには

「私、昨日の晩何度も吐いちゃって…」

とのこと。僕は熟睡して気付かなかったが…。
さてはいよいよふたり目の兆しか!と思ったが

「それにお腹が下っちゃって…」

どうも違うようである。

クリスマスツリーを設置した嫁が
クリスマスゲリーになってしまった。

猛烈に悪い予感が広がりつつ…続く。


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