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■ヤブヘビ。LOVE-HEAVY。
2002年05月22日(水)
友達にキョウ君という友達がいる。
近所の大学に通う男の子なのだが、
しょっちゅう女連れで歩いている。

しかも、いつも違う女。

僕だけではなく、他の友達も目撃しており口を揃えてそう言う。

ルックスはかなりよいが遊び人風ではない。
色白な線の細い美少年系。
ウチの嫁も結構お気に入りのようだ。おいしいキャラかも。

そのキョウ君が深夜、駅のホームにいた。
僕は仕事帰りだったのだが
キョウ君はやはり女連れだった。

女の子が電車に乗り込み、キョウ君が手を振って見送る。
女の子は悲しそうな表情でそれに応えた。
気のせいか目が潤んでいるように見えた。

電車が去って行った。

それを見計らって僕は声をかけた。

「へっへっへ。彼女を見送りかい?」

タダの酔っ払いオヤジのような絡みにキョウ君は笑顔で

「友達ですよ」

と答えた。さっきの子のテンパった表情からすると
とてもそうは思えないのだが。

キョウ君の答えはいつも「友達ですよ」なのだ。
どの女の子を連れてる時でも「友達ですよ」。

絶対あの何人もの「友達」の中に彼女がいるはずなのだが
明かしてくれない。

キョウ君と別れ、家に帰っても気になっていた。

「キョウ君、どれが彼女なんだろうねえ…」

嫁に話してみたら

「あなたも色んな女の子仲間がいるからねえ…」

ぐお。思いもかけないカウンターをくらった。

「と…友達ですよ…」

僕はキョウ君と同じ台詞を言わざるを得なかったのであった。

ヤブヘビ。
今日もアリガトウゴザイマシタ。

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