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■同じ名前なら寝言に出ても大丈夫。
2002年05月04日(土)
会社の僕の机の上に、知らない業者から郵便が届いていた。
宛名を良く見ると

『孫の手製造部 ○○様』

(部署名はデタラメ、「○○」の中には僕の苗字が入る…念のため)

なんだ、部署名が違うじゃないか。
僕は「耳掻き製造部」なのだ。

(繰り返すが、部署名はデタラメである)

同じ会社内とはいっても、ウチの会社はやたらと
人が多いため、部が違うと知らない人が多い。

ふーん、あの部に僕と同じ苗字の人がいたんだ…。
電話してやるべ…。何番だろうか…と
会社の従業員名簿を調べてみると、

とんでもない事実が判明することに!

ガチンコ風。

その人は女性だったんである。

で、

嫁と同じ名前なんである!

漢字も一字一句、全く同じ。

ま、まじかよ…。暫し呆然としつつ電話をしなければならない
ことに気づき…。

「もしもし、○○さんですか?」

「はい」

で、出たっ。嫁と同姓同名オンナっ。

「あ、僕も○○っていうんですけど〜耳掻き製造部なんですけど〜」

マヌケな会話をしてしまう僕。

「はあ…お、お疲れ様です」

「実はアナタ宛の郵便が僕宛に届いてまして」

「あ、そうですか。わざわざすいません。じゃあ今取りに行きまあす。」

がちゃん。

…かわいい声だったなあ…。
…今来るって、言ってたなあ。

ひょっとして、すんごい可愛い子だったりして。
そんで、「実はアナタ、僕の嫁と同じ名前なんですよ〜」とか
きっかけ作って仲良くなったりして。

社内不倫になってしまうが、嫁と同じ名前なら
なんら問題ないだろう。

…ありまくりか。

などと妄想していたら

「すいませーん」

やって来た女の子。嫁と名前が同じ。

…ごく、ふつーの、地味そーな、女の子だった。

…それも嫁と同じ…。

「ごくろうさま…」

僕は妄想が急激に縮小する様を感じながら郵便を渡してあげた。
いや、色恋抜きには仲良くしたいとは思うのだが。

P.S.当の嫁は、帰ってきました。
  まるで何事もなかったように…。
  僕は僕なりに色々悩んだのだがなあ…。
今日もアリガトウゴザイマシタ。

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