人生事件  −日々是ストレス:とりとめのない話  【文体が定まっていないのはご愛嬌ということで】

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2002年12月04日(水) 佐々木(仮)家の人々 〜 泣ける場所はお風呂場しかなかった

賛成される恋だなんて、思ってはいなかったけれど。

2週間前、父に彼がいることを伝えた。
もう2年の付き合いになること、来年の春くらいに会わせたいことを。
近況報告メールにそっと、添えた。

父からはそのメールに対し、返事はなかった。

先週、実家に戻ったので、父に「メール見た?」と訪ねた。笑っていた父の顔が、すぐに難しいものに変わった。
詳しいことはメールには書かなかったけれど、父は母に彼について尋ね、母は知っていることを答えたのだろう。

遠距離恋愛であること。10以上の年の差があること。相手がバツイチであること。

「お前はまだ若いから・・・」と父は言った。
「最初から賛成されないことは分かっているよ」と私は言った。
その日は私も父も別々に出かける用事があったので、後日ゆっくり話そうということになった。

私は出かける前に、お風呂に入った。実家では、お風呂場しか泣ける場所がなかった。



昨晩、母からメールがあった。
『お父さんがなるべく早く話したいので、来て下さいとのことです』



周囲の者を傷つけたくて、彼を好きになったんじゃない。
彼と両親の間で泣きたくて、彼を選んだんじゃない。

だけどこの恋は、最初から間違っていたんだろうか?


佐々木奎佐 |手紙はこちら ||日常茶話 2023/1/2




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