人生事件  −日々是ストレス:とりとめのない話  【文体が定まっていないのはご愛嬌ということで】

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2002年07月27日(土) 子どもがいない人にはわからない

サトラレ。

時々、
「あなたにはお子さんいるんですか?」
と尋ねられる。
それは、乳幼児健診や障害児や虐待ケース訪問の場面でだ。嘘をついても仕方がないので、私は正直に「いません」と答える。
そして、言われる。

「あなたには子どもを持ったことがないから」
「親と子どもの気持ちが分からないのよ」

子どもを持つ気持ちは、わからない。持ったことがないから。
だけど、保健師という仕事は、ある程度統計や事例に基づいたもので、「根拠」としていいものを活用して行っていく専門職だ。
なのに、言われる。「あなたには分からない」と。

ならば、私は聞きたい。
子を持つ親が、子の気持ちをわかるのか。みんながみんな、親になれば、子を持てば同じ気持ちを抱くのか。
それだと、保育士も教師も医師も小児科の看護師も習い事の先生も塾講師も乳幼児用グッズ開発者も、子を持っていないと駄目だということではないか。
そりゃ、子どもがいた方が語り口調も「うちもそうだったわ〜」等、親近感がわいたり、先輩なんだ、と思ってもらえるという利点がある。
でもこちらも色々と勉強している身なのだ。たくさんの乳幼児と親御さんと出会っているのだ。素人の思い込みを修正し、よりよい道を提供しようと日々努力しているのだ。

だから、それは、偏見なのだ。


佐々木奎佐 |手紙はこちら ||日常茶話 2023/1/2




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