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2016年04月20日(水) マツザカ・ザ・ファイナル

本日(4月20日)、ソフトバンクの松坂大輔投手(35)がウエスタンリーグ中日戦に先発、2イニング、52球、2失点で降板した。その映像をCATVで見た限りの印象をいえば、内容は最悪に近い。ソフトバンクの二軍の打者が絶好球を見逃し、ボールに手を出して松坂を助けた結果、2イニングもったが、一軍ではとても通用しない。

肘の故障から肩の故障を経て、現在140キロ超えの速球を投げられるまで回復した松坂。回復途上にあると思えば、厳しい評価は控えなければならないのかもしれないが、彼が得ている年俸額からすれば、いわゆる“コスパ”は最悪。松坂との契約は金満ソフトバンクならでは、Sオーナーの道楽だと済ませばいいのだろうが・・・

松坂よ、速やかにフォームを修正せよ

さて、松坂の評価である。「球が抜ける」「腕が振れていない」「下半身に粘りがない」「手投げ」「肘が下がる」「速球がシュート回転」「ボールが指にかかっていない」…これらはほぼ同義で、フォームの悪い投手に与えられる言い回しであるが、きょうの松坂にはそれらすべてが当てはまる。

何度も拙コラムにて書いてきたとおり、松坂は、悪い投球フォームが修正できていない。ソフトバンクのコーチはアドバイスしないのだろうか。右足に体重が乗っていないから、身体の開きが早くなり、上体に力を入れ(=力む)、その勢いでボールを投げようとするため、首及び上体がぎくしゃくと揺れ、ボールが指にかからず抜ける。コントロールがきかない、いわゆる「抜け球」となる。

手加減してストライクゾーンにボールを「置きにきた」ときには、威力はなく、右打者の場合は外角から真ん中に曲がるため、ホームラン等の長打を浴びる。球速を増そうと「力んだ」ときには、高めに「すっぽ抜け」、ボールとなる。

松坂よ、ロッキーに倣って最後の挑戦を

「平成の怪物」と恐れられた松坂だが、筆者は「いまの松坂」の状態に納得がいっていない。というのは、彼の現状について、(一)度重なる手術により、投げるための筋肉(インナーマッスルを含めて)が衰えたのか、(二)下半身を含めた筋肉不足なのか――が見極められない点である。(一)であるならば、引退しかない。だが、(二)ならば、望みはある。走り込み及びウエイト・トレーニングによる筋力強化である。

シルベスタ・スタローン主演の映画『ロッキー』シリーズの最終章、『ロッキー・ザ・ファイナル(原題・Rocky Balboa』では、ロッキーがバーベル等のウエイト・トレーニングに集中して、徹底的に筋力をつけてパンチ力を強化した。そんなトレーニング方法は国際式ボクシングではあり得ない、映画なんだからと、馬鹿にしてはいけない。松坂よ、これが最後だと思えば、どんなことにもチャレンジしてみる価値はある。手術後、筋トレに集中したダルビッシュの事例も参考になる。

松坂よ、ロッキーに倣って、「平成の怪物」として一日も早く復活してほしい。


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tram