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2016年02月03日(水) 日本プロ野球2016シーズンを展望する(パリーグ)

日本プロ野球(NPB)はすでにキャンプイン。今回はパリーグの順位予想である。

昨シーズンの順位は以下のとおりだった。

(1)ソフトバンク、(2)日本ハム、(3)ロッテ、(4)西武、(5)オリックス、(6)楽天
筆者の予想は、1-オリックス、2-ソフトバンク、3-日本ハム、4-ロッテ、5-西武、6-楽天、であったから、大外れ。ソフトバンクはぶっちぎりの首位独走だったわけで、そのチームを2位と予想したことはわれながら情けない。同時に優勝と予想したオリックスが5位。しかも優勝争いどころかAクラス争いにもかかわることなく低迷したことは意外だった。

ソフトバンク優勝はかたいところ

そのソフトバンクだが、主砲李大内、先発の一角スタンリッジが退団し、和田(MLBから復帰)、スアレスが入団した。スアレスは中継ぎのようだから、スタンリッジの穴は和田及び既存戦力の底上げで埋めるつもりか。捕手及び野手は、李大内に代わる選手としてFA、トレード、外国人による補強はない。戦力は有り余るほどある、という自信の表れだろうか。この球団の強みは主軸が若いこと。まだまだ伸びる。

松坂に期待できない

話題性に乏しいソフトバンクにあって注目されるのが松坂の動向だ。昨年は完全離脱して、自軍の優勝にまったく貢献しなかった。松坂は不要と思われるソフトバンクの戦力の充実ぶりだが、球団としては、興行的に活躍してほしい選手の一人だろう。

自主トレの松坂のTV映像しかみていないが、キャッチボールしている彼の投球フォームは極めて悪い。肘の故障を機にその負担を軽減するためか、腕のふりと上体の動きの連動が早すぎる。日ハムの大谷の投球フォームと比較すれば一目瞭然だが、右足に乗せたパワーを肩〜腕〜左足を使ってボールに乗せる(=投げる)という一連の動作に溜めがない。上体ごと腕を打者に向かって放り出すようなフォームである。このフォームだと球にパワーが乗らない。肘は下がるから球はシュート回転で威力はない。必然的に故障が再発する可能性が高い。よって、この癖がそのままならば今シーズンの松坂は期待できない。もちろん、キャンプ中に投球フォームが修正される可能性もあるが。

日ハムは大谷に続く先発投手陣が不在

日本ハムも目立った補強はない。投手陣では、バース(マリナーズ)、マーティン(ヤンキース)が入団。バース、マーティンは実績から見るとリリーバーだが、日本ハムの台所次第では先発にまわる可能性もある。このチームの注目は大谷。2016シーズンも「二刀流」を継続するらしいが、先発に固定して20勝を達成してほしい。しかし大谷に続く2番手以下の先発投手の力量不足が明らか。加えて、クローザーの増井は昨年秋のプレミア12で打ち込まれた。自信喪失していなければいいが。

2強(ソフトバンク、日ハム)、4弱(西武、ロッテ、楽天、オリックス)

パリーグの場合、Aクラスはこの2球団で決まり。残り4球団はBがなくてCクラスの実力だ。2014シーズン、大ブレークして首位争いをしたたオリックス。2015シーズンの不調を機に、2014シーズンのチームからスケールダウンしてしまった。福良監督は古いタイプの、いわゆる「細かい野球」を目指していて、パリーグのパワーベースボールの流れから取り残されている。

ロッテ、西武は今シーズンも投手陣が手薄なまま

監督の若返り傾向に背を向けてベテラン梨田を監督に迎えた楽天。ここも先発投手陣が駒不足。野手では今江をロッテ(FA)からとったが、Aクラス入りは新外国人の活躍次第というお寒い状態だ。パリーグ優勝、日本一となった2013シーズンは打撃陣でジョーンズ、マギーの助っ人が大活躍。投手陣では田中が絶対エースとして勝ち星を上げた。投打における主軸が固まらないと上位は難しい。

パリーグは、球団経営に積極的なソフトバンク、日本ハム以外、チームづくりに期待が持てない。幸い、いまのところは各チーム実力者がそろってパワーベースボールを維持できているが、このままほおっておけば、停滞期に入る。そんな傾向がはっきりするのが2016シーズン。とりわけ、下位4球団に積極経営を求めたい。

3位以下の予想は難しいが、順位予想は以下のとおりとする。
(1)ソフトバンク、(2)日本ハム、(3)西武、(4)ロッテ、(5)楽天、(6)オリックス


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