Sports Enthusiast_1

2015年10月23日(金) パリーグ、2015シーズンを総括する

筆者のパリーグ開幕前順位予想は、まったくの外れ。2014シーズン、ソフトバンンクと首位争いを演じたオリックスがシーズン終了後大型補強を行ったことから、オリックスの戦力アップは明らかだと判断した。筆者はよってオリックス優勝を確信してしまった。

ところが、開幕すると、オリックスは補強選手のほぼ全員が故障という非常事態に陥った。序盤から負けがこみ、結局、Aクラス入りすらできなかった。楽天のチーム崩壊に助けられて最下位は免れたものの、戦力からみて、5位というのは、まったく予想外の結果である。

あらためて、2015シーズンの順位をみてみよう。
(1)ソフトバンク(2) 日本ハム(3)ロッテ (4) 西武(5) オリックス(6)楽天

2014シーズンは、(1)ソフトバンク(2)オリックス(3)日本ハム(4)ロッテ(5)西武(6)楽天――だったから、オリックスの2位から5位の転落は驚きである。

ソフトバンクの連続優勝、しかも圧倒的強さによるそれは、豊富な戦力、そしてなによりも、才能ある若手の台頭に裏打ちされたもの。柳田に代表されるフィジカルの強い選手が育ち、FA及びトレードで獲得したベテランが活躍した。補強によるチームづくりは読売と似ているが、内川、イデホの移籍組が主軸として安定した成績を残したところが、読売との差である。読売の場合、FA組(村田、片岡、相川)、そして外国人助っ人(アンダーソン、セペタ)がシーズンを通して戦力として機能しなかった。読売のセペタは一軍公式戦打率000という不名誉な記録を残している。イデホとの差は明らかだ。ソフトバンクは攻撃陣の破壊力が際立っている。

さて、パリーグの他球団だが、2015シーズンについてはロッテのAクラス確保及びCS第1ステージ突破という成績が光る。ロッテはビッグネーム不在、年俸もそう高くない選手構成ながら、勝負強さをもっている。課題は先発投手陣の整備だろう。

最下位に沈んだ楽天は、日本一に輝いたときの打撃陣のほぼ全選手が成績を落としている。年齢からみて、この異常な伸び悩み、停滞の理由がわからない。投手陣は田中がMLBに移籍し、大幅に弱体化したことは明らかだった。田中の変わりは難しい。

楽天は優勝後に2年連続の最下位。それゆえ抜本的改革が望まれる。投打にわたって全面的な補強を要するだろうが、獲得できる選手数は限られているし、若手が急成長する予兆は見受けられない。チームの構造改革には、相当な時間を要するだろう。


 < 過去  INDEX  未来 >


tram