「負け試合」である。0−0のドローをもって、屈辱を救ったのはGKの楢崎だった。。中国選手のPKがまともすぎたとはいえ、落ち着いた対応は頼もしい限りだ。
公式戦の東アジア選手権、しかも、ホーム開催となれば、“この時期、この相手”とは言っていられない。勝つべき試合はきちんと、勝つ習慣をつけておきたいもの。とはいえ、相手がある勝負だから、そう簡単には勝たしてくれない。相手を分析し、相手に応じた戦いをしなければならない。
中国選手の足が最後まで止まらなかった。もしかすると、日本の選手、監督を含めて、この試合の中国のスタミナと集中力の持続は意外だったのかもしれない。W杯イヤー、南アフリカ行きを決めている日本に対して、一泡吹かせてやろうという意気込みが中国選手に浸透していたかもしれない。日本は、前半圧力をかけ先制点を奪い、あとは軽くいなそうと思った可能性もある。調整の意識が払拭できないのかもしれない。
得点はもちろん、FWの2人が得点をゲットする、しそうだ、という雰囲気が感じられない。生真面目なFW岡崎と、存在感の薄い玉田の2トップ。岡崎は運動量という点で評価できるが、玉田の役割がはっきりしないし、決定機も外している。玉田が代表に残るのは難しいだろう。W杯は楔とキープ=前線のターゲットマンとして、平山〜森本のどちらかを先発起用する方針を固めないと、時間切れになりそうだ。
この試合に限ってだが、SBは左の長友よりは右の内田のほうがよかった。いいシュートも放った。右SBは、駒野と内田の競争で決まり。左利きの左SBが日本にいないため、駒野が左で長友と競争か。レベルの低いポジション争いだ。
日本の課題は両SBとセンターFW。ジーコジャパン(2006年)から、まったく進歩がない。試合終了後、ブーイングが起ったが、当然である。この試合に対する非難ではなく、岡田体制そのものへの非難である。
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