2009年10月18日(日) |
川崎が首位でよかった |
Jリーグ第29節で川崎が首位に立った。圧倒的な強さを見せた鹿島だったが、後半、負け続けてリーグ戦は混戦模様となった。
いまでこそ首位に立った川崎だが、危機があった。25節(9/12)、鹿島ホームで川崎が3−1でリードしている後半、豪雨のため試合が途中で中止となった。その後、中断時点のスコアで10月7日に再開という裁定がくだった。
川崎は裁定試合までの26節(9/19)ではホームで浦和に0−2で負け、27節(9/26)はアウエーでG大阪に1−2で負けた。しかも、再開試合(10月7日)では鹿島に1点差まで追い上げられ辛勝した。もし、再開試合に引分けたとしたら、今季の川崎は沈没していたに違いない。勝ち試合を途中で召し上げられた選手のショックは、相当なものだったことがうかがえる。試合を途中で召し上げた岡田主審は、川崎の選手たちの生活を脅かしたのである。
ところで、第25節の異例の鹿島−川崎の試合(9月12日〜10月7日)を連続して録画中継してくれたCSチャンネルがあった。とてもいい企画であったので、感想をまとめておくこととする。
9月19日の試合は川崎の圧勝で終わったであろう。ところが、後半、29分に岡田主審が突然試合を止めて、選手をベンチに引き上げさせた。中断後、岡田主審が一人ボールをもってグラウンドに現れ、ボールをグラウンドに弾ませたり転がしたりしていた。馬鹿馬鹿しいのである。その姿は、いかにも得意そうであった。オレは名審判なんだ、という愚かな自己顕示欲で漲っていた。あー、岡田のやりそうなパフォーマンス。“主役より目立っちゃだめ―”というCMがあるだろうが。
中止のサインがスタジアムに映し出される。ブーイングの川崎サポーター、納得のいかない川崎イレブン、湧き上がる鹿島サポーターといった具合。
10月7日の再開試合は、重苦しい雰囲気が画面から伝わってきた。その日は大型台風18号が日本列島を直撃したときだったが、鹿島地区は奇跡的に豪雨を免れた。この日が台風で中止となったならば、Jリーグの日程はめちゃくちゃで、暫定順位が果てしなく続いたであろう。
開始の笛とともに鹿島のロングフィードが川崎のネットを揺らす。鹿島開始0秒の先制点である。川崎は1点差に迫られた。いきなりの大ピンチ。残り16分余、川崎は鹿島の猛攻を辛うじて凌いで3−2で勝った。しかし、危なかった。再開試合というのは、こんなものなのだろうな・・・
さて、W杯、ヨーロッパ予選(10月14日/ポーランド)、スロバキアが前半3分の相手ポーランドのオウンゴールの1点を守りきり、初出場を決めた。テレビ画面には黄色のボール、ピッチは雪が積もり、激しい風雪が吹き付ける悪天候であった。しかし、試合を止めるわけがない。もし、審判がこの試合を止めたならば、その審判は、スロバキア人からのテロを覚悟しなければなるまい。
10月10日、追いつめられていたマラドーナ監督のアルゼンチンが、劇的な勝利を収めた。ホームで迎えた最下位ペルーとの一戦。後半にようやく先制したが、試合終了間際に追いつかれた。大雨で視界もさえぎられるような状態。日本で中止となった鹿島−川崎の豪雨よりもひどい。でもここで、主審が試合を止めたならば、暴動が起きただろう。
画面では見えないが、迎えたロスタイムも2分過ぎ。途中出場のFWパレルモが“起死回生”の勝ち越し弾を決めた。「このゴールは自分の運命だった」と涙ぐむパレルモを、指揮官も「“聖パレルモ”の奇跡だ!」と絶賛。アルゼンチンは、14日のウルグアイとの予選最終戦に勝ってW杯出場を決めた。
とにかく、サッカーはよほどのことのない限り、試合を止めてはいけないのである。
|