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2006年06月08日(木) ミッションは世代交代

日本代表の次期監督として元フランス代表監督で同国サッカー協会テクニカルディレクターのエメ・ジャケ(64)が挙がっているという。日本代表はジーコ監督がドイツ大会終了後に退任することが決定している。ジャケは1998年フランス大会で母国を優勝に導いた手腕の持ち主であり、厳しい批判に耐え、世代交代に成功したといわれている。
この人選はきわめて妥当だ。いまの日本代表の課題が世代交代にあることは明らかだからだ。日韓〜ドイツ大会時点で、ヒデ、三都主、柳沢、小野、福西、小笠原、稲本らの2大会経験者は、4年後の南アフリカ大会ではベテランの域に達する。中澤、高原、俊輔のドイツ初出場組も日韓大会世代に属しているから同じことだ。ドイツ〜南アフリカの2大会経験者の可能性があるのは、駒野、巻、加地、坪井くらいだろう。
4年後の代表チームから現在の主力がごそっと抜ければ、日本代表の弱体化は否めない。先般来日したトルシエが「ジーコは若手育成を怠った」と批判したという。ジーコについては、繰り返して言えば、トルシエの遺産を食い尽くしたにすぎない。
南アフリカ大会の主力となるのは、思いつくままにいえば阿部(千葉)、佐藤寿(広島)の落選組、巻(千葉)、駒野(広島)のドイツ大会代表控組、松井(フランス)、大久保(スペイン)、平山(オランダ)の海外組が真っ先に浮かぶが、左SBの鈴木則(F東京)、カレンロバート(磐田)らのJリーグで活躍する20代前半の選手すべてに可能性がある。ヒデに代わるリーダーとなるのは阿部が一番手だが、決まったわけではない。
Jリーグが充実しているいま、代表チームの人選に窮することはないが、課題は経験だ。ジーコジャパンは国内の親善試合に偏っていたが、新しい代表チームには、できるだけアウエーの経験を増やすようにしてもらいたい。
ジャケ、ベンゲルのフランス人二人が代表監督の最有力候補だろうが、千葉の監督を4年間務めているオシムの存在を忘れてはいけない。 


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