Sports Enthusiast_1

2005年10月27日(木) すべて見直しの時期

ロッテが阪神に4連勝。勢いとは恐ろしいものだ。専門家の間では、阪神が3週間試合から遠ざかったことが敗因だと言われている。ロッテはプレーオフで勝ち上がりチーム力をつけ投打とも充実する一方、阪神は実戦から遠ざかり調子を落としたようだ。こうなると、セリーグの優勝チームは、パリーグの覇者に勝てないことになる。
さて、そんな阪神のハンディキャップを差し引いても、ロッテの方が強く見えた。筆者はシーズン中、ロッテの試合を見たことがなかった。このチームの特徴は、言われるとおり、強力な投手陣、機動力、どこからでも得点できる打線ということになろうか。
それにしても、不思議なチームだ。元MLBのベテラン2選手、韓国のホームラン王は相当な実績があるのだろうが、ほかの選手の知名度は低いのではないか。ドラフト会議などで話題になった選手を知らない。バレンタイン監督は、彼らをどう鍛えたのだろうか。
有名選手に頼らないチームづくり、潜在能力を引き出す指導法――ロッテが阪神に4連勝した裏には、日本のプロ野球がこれまでやらなかった何かがある。ロッテと対極に位置するのが、今年の読売というチームではないか。ロッテが挙げた4つの勝利ばかりに注目しても何も出てこない。日本のスポーツジャーナリズムは、ロッテというチームをもっと深く取材し、その実態を野球ファンに伝える義務がある。とりわけ、大手スポーツ新聞は、阪神や読売という人気チームばかりを追いかけて、派手なカラー一面で売ることばかり考えている。
ロッテが阪神を4タテした今年の日本シリーズは、これまでの日本プロ野球のすべてを見直す時期が到来したことを告げている。


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