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2005年10月14日(金) ペテロビッチ監督は・・・

14日のA新聞朝刊によると、厳しい欧州予選を勝ち抜いてドイツ行きを決めた、セルビアモンテネグロのペテロビッチ監督は、「クラブで出番のない選手は使わない」という方針を貫いているという。筆者はきのう、当コラムにおいて、「筆者が代表監督なら、試合に出ていない選手は代表に呼ばない」と書いたけれど、実際にそのような方針をもっている代表監督がいることを知って、うれしく思っている。
きのうも書いたとおり、海外組で出番の「ある」選手といえば、実績で小野、ヒデ、松井、俊輔、高原、大久保だ。彼らに続いて柳沢、ベンチ入りが難しいのが稲本、中田浩となる。所属する国、リーグ、クラブのレベルが様々だが、ペテロビッチのように明確な基準を設定することは、代表選考にぶれが生じないメリットがある。サッカーに限らず、選手は試合に出てこそ価値がある。経済大国日本人選手の場合、広告塔という利用価値があるため、出番のない選手の実力は、そのリーグの平均よりかなり低い。
ラトビア、ウクライナのアウエーで試された日本代表(海外組中心)は、W杯予選敗退したラトビアに四苦八苦し、W杯出場を決めたウクライナ(主力を欠いた)に負けてしまった。ペテロビッチの基準に従えば、海外組といわれる、Jリーグに属さない選手のうち、小野(治療中)、ヒデ、高原、松井、俊輔以外が日本代表に残る可能性は低くくなる。
W杯出場選手の枠は23人、GK3人を除くと、各ポジション2人が原則となる。日本代表が、3−5−2のシステムを採用するとするならば、DF6人(宮本、中澤、坪井、茶野、田中、箕輪)、MF10人(小野、松井、俊輔、小笠原、阿部、福西、三都主、村井、ヒデ、加地)、FW4人(大黒、高原、大久保、巻)がいま現在順当な代表選考となる。
12月に行われる組合せ抽選の結果を見たり、選手のケガやコンディション等々の変化もあるので、「現時点」では、という但し書きがつく。が、ぺトロビッチの選考基準と、海外組=代表というジーコの選考基準を比較すると、東欧遠征で明らかになったように、ペテロビッチの選考基準に分がある。出番のない海外組選手には、なおいっそうの奮起を期待したい。


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