2005年08月31日(水) |
パリーグのプレーオフ制度って・・・ |
パリーグは昨年からプレーオフ制度を導入し、好評だという。しかし、今年の成績を見ると、もしかしたら、リーグ戦勝率5割に満たない球団がプレーオフに進出し、短期決戦でリーグの覇者になる可能性がある。いくらなんでも、これは許し難い。ペナントレース6球団が公式戦を行いながら、勝率5割に満たないところがリーグ優勝したならば、そのことは筆者のスポーツに係る価値観では異常に属する。 そもそも、筆者はパリーグ6球団でプレーオフ制度を実施することについて、当コラムで反対してきた。たかだか6球団しかないし、米国のような地区の意識も希薄なうえ、しかも楽天という実力が著しく劣る球団を内在させたまま、プレーオフを実施する大義がない。上位3球団中の3位が5割を切る実態で、その球団にリーグ覇者の可能性を残す制度を容認すること自体が信じられない。 ペナントレースとはいったい全体何なのか。リーグ戦において勝利を積み上げるため、ローテーション投手は中5日程度の間隔で調整をし、登板日に最高のパフォーマンスを見せようと努める。ブルペン(セットアッパー、クローザー等)は毎日毎日、いつでも登板できるよう調整を続ける。野手だって同じだ。こうした日々の努力の結果が、リーグ戦の勝率ではないのか。勝率が5割に満たないということは、選手の日々の努力がいたらなかった結果ではないのか。もしもプレーオフという短期決戦でリーグ戦勝率5割以下のチームが優勝したとしたら、プレーオフで敗れた5割以上のチームは悲劇である。 サッカーJリーグにおいては、前後期2シーズン制度が昨年まで実施されていたのだが(もちろん、そのことにも筆者は当コラムで反対した)、今シーズンから是正されている。 今季のJリーグの場合、前後期制度では鹿島が前期優勝を遂げていることになる。しかし、リーグ序盤、横浜M、磐田の2強がACLで強行日程を強いられ苦戦し、それに関わらない鹿島が前半戦に限り首位に立てた。 ところが、今年のような1シーズン制度では、中盤以降、チームを立て直したG大阪、浦和等が鹿島を追い上げ、優勝戦線は混沌としてきた。プロスポーツは、長丁場を戦ってこそ、真の実力が証明される。昨年のような2シーズン制度で鹿島が前期優勝したとしても、その優勝にはおよそ価値がない。 日本プロ野球でも同じことが言える。パリーグはおかしなプレーオフ制度を直ちに廃止していただきたい。でなければ、実力のある球団、努力した選手が報われないではないか。
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