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2005年08月28日(日) 片山主審は最高だ

Jリーグの主審がひどいことを前に書いたけれど、いい主審がいる。片山主審だ。
きのうの磐田vsFC東京は熱戦だった。過密日程・高温多湿の悪コンディションの中で、両チームの選手ががんばった。レギュラーにけが人が多い磐田だが、代わりに出場した選手は他チームだったらレギュラーだ。試合中けが人が出て、ゴン、チェのベテランFWに落ち着いたが、チェのゴールの後、追いつかれ、その後バランスが崩れ、引き分けた。
両チームの選手とも激しいファイトを見せた。チェイスも早いし、プレスもきつい。タックルも鋭いしチャージも激しい。しかも、みな正当なファイトであって、ファウルが少ない。選手の技術の高さを証明している。
この熱戦を演出したのが片山主審だ。選手同士がぶつかって倒れていても平然としている。倒れた選手を置いてプレーはどんどん展開していく。倒れて笛をもらえると思った選手は、すごすごと立ち上がりプレーに加わる。試合の進行と共に、選手たちが正当なスライディング、チャージなら笛が鳴らないのだと、片山主審の基準を理解し、試合のテンポはさらによくなる。果敢なプレーが加わり、試合が白熱して面白くなる。
そもそも、スパイクの裏を見せない限り、スライディングで選手が痛むことはない。どんなきついショルダーチャージでも同様だ。危ないのはレイトタックル、後からのタックル、手を使った突き飛ばし、引っ張り等々で、汚いプレーが1試合でそうあるものではない。
磐田vsFC東京は、主審の存在が目立たなかった、珍しい試合だった。カードが出ないから目立たなかったのではない。主審の基準がブレていないから、選手が迷わずプレーできたからだろう。主審に対する異議が前半に集中し、後半に少なかったことがそれを象徴している。さらに、選手が疲れ、運動能力が落ちた後半にイエローが出たことが、それを象徴している。イエローゼロの試合は難しいのであって、この試合ではイエローを出された選手が主審に異議を唱えることはなかった。選手は自分のプレーがイエローであることに納得しているのだ。こういう試合をJリーグは続けてほしい。カードが出るのは選手に責任があることが多いのだが、選手が必然的に反省するような判定を主審はするべきなのだ。そうすれば、リーグの技術レベルは上がる。〔ファウル、カード、退場〕が自分の責任であることに納得すれば、選手が技術向上に積極的に取り組むようになるだろう。高い技術をもった主審の存在が、選手のレベルアップにつながる所以だ。


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