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2005年06月15日(水) 楽天に神戸はまかせられない

J1の神戸は15日、エメルソン・レオン監督の退任と前神戸コーチのパベル・ジェハーク氏の新監督就任を発表した。
神戸の監督はここのところ、ハシェック氏、松永英機氏、レオン氏と落ちくまもない。プロの監督に結果を求めるのは当然だが、リーグ戦1勝1分け2敗、ヤマザキナビスコ・カップ4連敗(1次リーグ敗退)でクビを切るのはいくらなんでも早過ぎないか。監督のみならず、神戸はトルコ代表の人気者・イルハンと契約しながら逃げられた「実績」もある。インターネット業界では経営に定評のある楽天社長(=オーナー)だが、サッカークラブ運営では滅茶苦茶だ。道楽とは言え、ひどすぎる。オーナーのマネジメント能力に大きな疑問符がつく。
そもそも、神戸は監督よりも、リクルートを含めたチームづくりに問題があることは前に書いたことがある。改革すべきはまずもって、マネジメントサイドであって、現場指導者ではない。
報道では、神戸のゼネラルマネジャー氏は「(レオン監督で)結果は付いてこなかったが、チームは良くなってきた。だが、まずは結果を求めたい。パベルは神戸になじんでいるし、日本のサッカーをよく知っている」とコメントしているようだが、監督の首をいくら挿げ替えても、チームづくりに方向性がなければ、即刻結果が出るはずもない。日本のサッカーを知っている人材の方が監督に向いているというのなら、最初からレオン氏をよぶ必要はないだろう。
住友金属が鹿島アントラーズになるには、ジーコをキーマンにして、何年かかけて地域と一体化した土台作りを行ったという。千葉は少ない予算ながら、オシム監督という厳しい指導者を呼び、猛練習で現在の地位を築いたという。
数試合で結果が出なければ監督を変えるのは南米では常識だが、あちらは監督も選手も日本より層が厚いのであって、事情が違う。事情が異なるところで、表面だけをまねてもいい結果に結びつくはずがない。楽天のオーナーはプロ野球を含めて、スポーツクラブを運営・経営する資質に欠けている。こんな環境では選手が可愛そうだ。もっとクラブ経営に情熱のある企業もしくは経営者に神戸及び東北楽天イーグルスをまかせ、楽天(社長)はスポーツ界から撤退したほうがスポーツ界のためになる。


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