Sports Enthusiast_1

2005年01月25日(火) ああ、よかった

退任の噂があったオシム監督(市原)の続投が正式に決まった。正直言ってホッとした。A新聞にオシム監督のコラムが連載中だが、けさ、続投に触れた一文が載った。
このオフシーズン、市原は、村井、茶野、京都にレンタルしていたチェヨンスの3主力選手が磐田に移籍した。さらに、DFリーダーとして最終ラインを統率していたミリノビッチを含めた外国人3選手が退団した。チェは04年シーズン不在だったから除くとしても、主力5選手が消えたことになる。彼らに代わる補強選手については、いまのところ不明だ。このままなら、市原の05年シーズンの順位は押して知るべし、降格候補に挙げてもおかしくない。けれど、オシム監督の続投が決まったと聞くと、なんとなく、期待が高まる。
市原の来シーズンの布陣は不明だが、有望な若手選手が目に付く。レギュラー候補の若手としては、右サイドの水野を挙げておこう。いまの市原で最も有望な若手だと思われる。彼はトルシエ時代の代表だった市川(清水)よりも才能があると思う。FWでポストプレーがうまい巻も期待される。鹿島の鈴木のように、前線で踏ん張れる強靭なFWに成長してほしい。フリーキックの名手・阿部勇樹には、ぜひ代表に定着してほしいし、ボランチで運動量豊富な佐藤も私が好きなタイプだ。
市原のいいところというか、オシム監督が優れている点は、若手をきちんと育て上げることだ。ブラジルでは、レオン、ルシェンブルゴが監督を務めたサントスが有望な若手を欧州のクラブに「輸出」しているけれど、市原もサントスに近い。サントスはブラジルを制覇した。市原もJで優勝してもらいたい。
さて、何度も書いたことだけれど、若手の有望選手の質と量で言えば、磐田がJリーグのクラブの中でダントツだ。かりに、オシム氏が磐田の監督に就任したと仮定したら、市原から、茶野や村井を獲得することはなかっただろう。オシム氏の情熱は、磐田にいる若手の育成に向かったことだろう。育ててこそ監督。監督の実力とは、順位を上げつつ、選手を育てることだ。
今シーズン、市原から目が離せない。私の知らない若手が、いつのまにか、Jリーグで活躍している――新しい才能の発見、力のある監督のプレゼンテーション――若手の成長を認めることは、サッカーの最大の楽しみの1つだと言って過言でない。


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