Sports Enthusiast_1

2005年01月28日(金) 親善試合?練習試合!

05年サッカーシーズンは、カザフスタン戦との親善試合で幕を開ける。カザフスタン戦は言うまでもなく、W杯アジア地区最終予選の第一試合・対北朝鮮戦に向けた調整試合だ。この試合の目的は、調整の中でもいわゆる、「試合勘」を取り戻すためのものというのは、常識の範疇だ。
ではなぜカザフスタンなのか、といえば、それはそれで答えに窮する。推測では、欧州各国はリーグ戦の真っ最中だし、南米はシーズンオフ、この時期、極東アジアの日本に遠征してくれる代表チームは数少ない。限られた選択肢の中の1つということか。
リーグ戦が佳境に入った欧州各国のクラブが、代表クラスを代表に手放すはずがない。調整試合の相手として、中央アジアのカザフスタンが悪いというつもりはない。まともな選手で11人の編成ができる代表チームならば、FIFAランキングなど、どうでもいい。だが、私が不満なのは、カザフスタンを呼んだ日本サッカー協会のサービスの悪さだ。カザフスタン代表がどんなチームなのか、どの選手に注目すべきなのか。今回来日するチームの戦術、フォーメーション等々はいかなるものなのか。あるいは、カザフスタンはいつ来日し、どこで練習し、いつか帰国するのか。カザフスタンの国内リーグはどんな制度でどう運営され、いまどんな時期なのか。カザフの選手の中で、欧州リーグで活躍しているのはだれとだれで、その選手は含まれているのかいないのか・・・
私たちは、サッカーを楽しむ上で最も基本的かつ基礎的な情報を与えられないまま、明日のカザフ戦を見ることになる。親善試合なのだから・・・、試合勘さえ取り戻してくれればいい、だから、ムキになって怒ることのほどではない――けれど、カザフスタンが来日して、どんな練習をしたのかくらいは、事前に知りたいものだ。主力選手の練習風景くらいはテレビで見たいものだ。テレビが無理なら、文字情報でもかまわない。
かりに、明日、未調整のカザフと戦って日本がゴールを量産したとしても、景気づけくらいにはなるかもしれないが、意味のある結果ではない。
というわけで、明日のカザフスタン戦は、調整試合・練習試合のレベルを越えることはない。なので、入場料は無料とはいわないけれど、せいぜい1000円程度で十分ということになる。

(追記)
カザフスタン代表は、28日に来日。時差、旅の疲れもあり、コンディションは最悪だろう。報道によると、試合会場でシュート練習を中心に1時間弱の調整。ティモフェーエフ監督は「若い選手、新しい選手を連れてきた」と話したが、戦術練習は一切なし。「自分でも分からない」とフォーメーションすら決めていない状況――とのこと。
また、カザフスタンは、02年にAFC(アジア)からUEFA(ヨーロッパ)に移行。06年ドイツW杯予選は、現在4戦無得点のまま全敗。帰国後にはデンマーク戦を控える。
なお、カザフのサッカー事情については、ウエブでは、日本駐在のカザフスタン大使館員へのインタビュー取材があったので、一読しておこう。
いずれにしても、カザフスタンのモチベーションは高くなさそうだし、向こうもこの試合については、親善・調整試合という位置づけだろう。
カザフスタン相手のこの試合はとにかく調整試合。日本代表選手のコンディショニングをアップさせるためのものだから、勝敗にこだわらず、気楽に応援しようではないか。


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