Sports Enthusiast_1

2004年12月17日(金) まったくの想像だが

昨日の代表戦で気になったことがあったので続きを書く。それは「急造」DFと呼ばれる件だ。昨日の試合は4バックでSBは左・三都主、右・加地、ストッパーが田中(レギュラー)と茶野だ。茶野はレギュラーではないが代表に入ったのは今回が初めてではない。代表監督は、4バックと3バックの併用は今後もあり得ると公言しているので、3バックならば中澤、宮本、田中(松田、茶野、永田)で、4バックならば三都主、加地がSBで、CBとして中澤、宮本、田中、松田、茶野、永田らが入るのだろう。
3バック、4バックのどちらがいいかを単純に決めることは難しいし、決めるのは監督の仕事だ。3でも4でも、それぞれの戦略・戦術があり、選手や相手に応じてコンセプトが変わる。試合ごとにコンセプトをつくり、選手に徹底させることが監督の仕事の1つだ。
ドイツ戦、日本の守備は崩壊していた。前半、ドイツに決定的なチャンスが2度あり、どうにか凌いで点が入らなかったのは幸運だった。後半、ところが、この幸運を生かせず、何の修正もないまま、日本は合計3点取られた。前半も後半も、日本の守備は淡々とドイツに対応をしていたように見えた。選手は一生懸命なのだろうが、4人の意識はバラバラのように見えた。
今年、アジア杯の優勝、W杯一次予選突破で、日本代表の守備は安定していると言われた。もちろん相手の実力は違うが、安定感というのは決まりごとがあり、規律があることから生まれる状態のことであって、各個人の意識がバラバラで形成されることのない状態だ。
ここから先の記述は全くの想像であり、フィクションの域を出ないが、敢えて書いた。つまりこういうことだ――日本代表が今年のアジアの試合で見せた、DFの良好なコンビネーションとは、宮本、中澤、田中、松田らのレギュラークラスが、選手同士で培ったものであって、指揮官の指示の結果ではないのではないか、もしかしたら、守備においては、チームの戦略・戦術が構築されていないのではないか。
レギュラーと控えは力の差がある。それは当然だが、両者の差をできるだけ縮めなければ、長丁場のW杯最終予選は凌げない。レギュラーにだって、ケガやコンディションの悪いときがある。攻撃の主力を欠いたとき、守備が持ちこたえられれば、勝点1を上げることができる。特にアウエー戦では、そんな試合が1つや2つではない。豪快に得点を上げて圧勝する試合など、この先、あり得ないだろう。それだけに、ドイツからホームで3点奪われた昨日の結果は、日本代表の不安を色濃く滲ませた。
スポーツマスコミは、いまの日本代表に不安があると、煽っていい。代表のスタッフ・選手は、おおいに反省すべきであって、控え組は力が落ちる、という単純な総括は、絶対にしてはいけない。


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tram