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2004年12月12日(日) 負けをいかに織り込めるか

04年最後の月(12月)のサッカー界は、JリーグCS、同入れ替え戦、天皇杯予選、トヨタカップと盛りだくさん。日本代表の試合は、今年最後の親善試合、ドイツ戦をもって終了する。代表(U21を含め)の今年は、アテネ五輪、W杯アジア地区一次予選、アジアカップで盛り上がったけれど、Jリーグの一試合一試合が白熱した好試合で、鑑賞に耐え得る内容になったことがなによりだった。
05年はW杯最終予選に尽きる。日本はイラン、バーレーン、北朝鮮のBグループに入った。Aグループが韓国、ウズベキスタン、サウジアラビア、クウエートだ。日本と韓国がシードなので、「ウズベキスタン・サウジアラビア・クウエート」か「イラン・バーレーン・北朝鮮」かという選択だった。結果は、「厳しい方」という見方が圧倒的だ。確かに「いやな」グループに入った。
Bグループでは北朝鮮が最も弱い。日本はここで勝点6を上げる。イランとはおそらく、よくて勝点2、悪ければ0という結果に終わる。問題はバーレーンでアジア予選では辛勝した相手、しかも、内容的には負けていたくらいだから、ホームで勝てても、アウエーではよくて引分だろう。だから勝点4か2。日本の勝点は12が最大か。日本の突破は、日本以外の国同士の対戦結果次第ということになる。中東勢が北朝鮮遠征でコンディションを崩し、取りこぼす可能性もある。東アジアの日本は地勢的にみて、優位を保証さている。結果はもちろんわからないけれど。
さて、日本代表が北朝鮮とどう戦うかだが、懸念されているような問題は起きないだろう。むしろ、移動時間が少ない分、助かった面がある。Aグループの場合、日本から遠い3カ国だ(海外組は近いが)。
問題は、日本がバーレーンかイランに負けた場合だ。おそらく、日本国中、ヒステリックな危機報道で埋め尽くされるだろう。「ドイツ行き、危うし」・・・そうなると、代表チームは、精神的に追い詰められる。というのも、日本代表はここまで、幸か不幸か、アジアで負けていないからだ。日本代表が、「1敗覚悟」の余裕を持って臨めば、突破できない相手ではないのだが、「1敗」でパニックになり、一気に後退する可能性を否定できない。突破の鍵は、ジーコ監督が「1敗」がもたらすであろう窮状から、チームを救える力を持っているかどうかにかかっている。


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