名波は、Jリーガーの中で最も非凡な左利き技巧派の一人。フランスW杯に出場しているベテランだ。セリエAでプレイしたこともある。その名波がアジア杯を機に、再び代表に復帰した。いまの代表監督はよほど、海外組がお好きとみえる。海外組で代表に選ばれていない選手は、これでいよいよ、カズ(神戸)と福田(パラグアイ)を残すのみとなった。カズの代表復帰も時間の問題か(笑)。 さて、名波が極めて能力の高い選手であることを前提として、敢えて名波の復帰に異議を唱えたい。若手にチャンスを与えよ、と。 アジア杯は公式戦だ。もちろん、アジアは欧州ほど、サッカーレベルは高くないけれど、公式戦となれば、各国代表は本気モードで試合をする。欧州遠征は意味がないとは言わないけれど、所詮親善試合の域を出ない。交代枠が公式戦より多いのは、代表選手のチェックという意味合いが強いからだろう。私は欧州で親善試合を見た経験ないので想像にすぎないが、欧州各国の代表チームは親善試合を真剣に戦っているとは思っていない。あくまでも、調整に主眼が置かれているように思う。 いま、欧州では、欧州選手権が行われている。もちろんこちらは本気、真剣勝負だ。W杯よりレベルが高い大会だと、欧州の人は考えている。 アジア選手権もそうありたい。日本代表はアジア王者となってはじめて、世界レベルに道が通じる。アジア王者であるからこそ、W杯アジア予選で各国からマークされる存在になる。 代表選手を選ぶ基準は代表監督によって違うだろう。それは極めて自然なことだ。ただ、日本代表の当面の目標がドイツ大会出場にあるのならば、これから長期間にわたるアジア予選を突破する上において、若手に経験を積ませることは重要だ。若い選手がレギュラーを取れるかどうかは別として、海外で行われる公式戦に、たとえベンチであっても、参加することは意義深い。公式試合の数は、親善試合よりも少ないのだ。名波は公式戦の経験を十分過ぎるくらい積んだ選手の一人だ。だから、新戦力として、市原の村井、浦和の平河を選んだ方が将来のためになる。
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