| 2004年06月11日(金) |
3月のコチンと9月のコールカタ |
埼玉のインド戦の大勝は、今後のW杯アジア一次予選の展開を占う上ではまったくと言っていいほど、参考にならない。ジーコ監督は、試合後、いまのチーム状態はとてもいいと言い残して、ブラジルに帰国してしまったらしい。とんでもないことだ。このくらいの点差は当然であって、5点差以下なら負けに等しい、ときのう書いた。 「圧勝」報道に終始した日本のスポーツマスコミだが、オマーンがシンガポールを7点差で破り、日本との得失点差を1点リードしたことを知って、ようやく、日本の危機に気がついたらしい。 もちろん、日本はオマーンにすでに勝っているので、アウエーのオマーン戦に勝つか引き分ければ、得失点差の計算など意味がない。しかし、サッカーでは何が起こるかわからないし、オマーン戦、日本はホームであのとおりの辛勝だったので、アウエーで負ける可能性を否定できない。 さて、現段階で冷静に考えてみると、組み合わせ・日程を含め、オマーンのほうが日本より、うまく回転している。2月の日本ホームのオマーン戦の辛勝は試合内容から見て、日本にツキがあるように思えた。しかし、あの辛勝で日本代表は、ツキのすべてを使ってしまったような気がしないでもない。その理由は以下のとおりだ。 第一は、次に控えるインドとのアウエー戦の開催都市と気候の問題だ。埼玉の日本ホームの試合で日本が圧勝したが、あの試合のインド選手のコンディションは、万全ではなかったような気がする。日本滞在3日目で試合に臨んだことも影響しているだろう。日本とインドの時差は欧州との時差ほどきつくはないが、それでも、インド選手の動きは本来よりも鈍いように見えた。日本が次にインドと対戦する9月はいうまでもなく、インドのホームだから、埼玉の試合よりも確実にインド選手のコンディションが上がり、日本選手のコンディションは下がる。試合が行われる9月のコールカタは雨季にあたり、高音多湿で、日本人ならばサッカーをしないし、観光旅行ですら、11月まで控える。一方、オマーンがインドで戦った3月のコチンは、平均気温は高いが乾季にあたり、しかもコチンは海洋性の気候で過ごしやすい(コチンには、1月に観光旅行で行った)。つまり、気候的にはオマーンより日本の方が厳しい中でインド戦をやらなければいけないのだ。しかも、報道によると、12万人収容のスタジアムでサポーター全員がインドを応援するという。日本はオマーンのように、インドに5−1という大差で勝てない可能性が高い。 第二も、開催都市の気候の問題だ。インド戦の後に行われるアウエーのオマーン戦は、おそらく、10月にマスカットで開催されるだろう。10月のマスカットは日本の夏にも劣らない高温だという。日本代表は、どういうコンディションでオマーン戦を迎えられるだろうか。インドに大勝できなかった場合、得失点差でリードするオマーンが先行すると、日本代表に相当のプレッシャーがかかる。日本選手にオマーンに対する苦手意識が残っていないとも限らない。日本代表は、先のアウエーのシンガポール戦、2−1の辛勝だった。高温多湿の厳しい気候に日本代表は強くない、という見方も成り立つ。敵地で厳しい気候のなか、先取点を取られると、精神的にも肉体的にも追い詰められる。 オマーンは、インド、日本とホームで戦い、シンガポールとアウエーで戦う。一方、日本は、インド、オマーンとアウエーで戦い、シンガポールとホームで戦う。日本がインド、オマーンの2戦を厳しい気候のアウエーで残しているということは、大いに不安が残る。残り3試合、現時点ではスケジュール(開催時期の関係)において、オマーンのほうが日本よりツキがあるように私には思える。
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