| 2004年03月15日(月) |
FIFAランキングとは? |
日本(U23)代表の苦戦が続いている五輪アジア予選だが、これを機に、FIFAランキングについて――このことは再三再四私が指摘していることだが――よく考えてほしい。いま戦っている中東の国々のランキングはバーレーン64位、UAE77位、レバノン112位で、日本が28位と抜群だ。この数字が本当ならば、日本がこんなに苦しむはずがない。日本28位、しかも日韓W杯ではベスト16。U23とはいえ、28位の実力をもってするならば、64位のバーレーンに負けるはずがない。しかし、試合を見た人ならば、その差が28位〜64位も離れているとは見えなかっただろう。まずもって、日本のランキングはバブルである。 一方、予選開始前、日本は抽選に恵まれたと言われた。私もそれは間違っていないと思う。もちろん、日本のランキングはバブルだが、それでも、日本は他の3国よりは実力がある。 ところで、ジーコ氏が日本代表の監督に就任したとき、氏は日本選手は世界の上位レベルだといい、日本がさらに上を目指すには(FIFAランキング20位〜10位の間くらいか)、個人の創造性を尊重すべきだと言った。それを受けて、日本のスポーツマスコミは組織から個人だと唱和した。だが、世界上位にあるはずの日本サッカーは、64位に1敗1分、77位に苦しめられ辛勝した。この結果をどう総括したらいいのか。 バーレーンが日本に勝った理由は、戦術の勝利であって、個人の創造性とやらではない。バーレーンは守備を固めて日本の速攻を封じ、日本のロングボールを愚直に跳ね返した。ボール支配(ポゼッション)にこだわらず、カウンター攻撃があるぞあるぞ、と見せかけ、日本に脅威を与え続けた。これはバーレーンの仕掛けた巧妙な罠である。日本がリスクを回避し、幻のカウンター攻撃に怯えているあいだ、バーレーンは日本から試合のペースを奪ってしまったのだ。 引いてスペースを与えず、「カウンター」という巧妙な心理作戦を仕掛けて、日本を追い込んだ。日本はそれにはまり、攻撃を仕掛けることができなかった。先述したことだが、私はY監督は勝負師ではないと思っている。Jリーグの監督を経験したことがないから、勝負の経験がないのは当然のことなのだ。 つまり、日本の苦戦の第一の要因は、戦術・作戦面にある。相手の分析ができていないのだ。それは、戦前・戦中の両局面で見られる。第二は、戦う姿勢の問題だ。サッカーは勝負。だから、怯えずに勇気をもって仕掛ければ、日本に勝機が開けた可能性もあった。もちろん、それで得点されるかもしれない。だが、大事に大事にというY監督の弱気が、あんな惨めな敗戦につながったのだ。負けることは恥ではないし、負けを恐れてはいけない。たとえ負けたとしても、何も仕掛けず、偶然のような相手の得点に屈することのほうが恥じである。Y監督がバーレーンに怯えたとき、日本の負けは決まったようなものだ。速攻だろうがカウンターだろうが、受けてやる、日本だって守備陣がいるのだから防御は任せて、攻撃陣は正面からでもサイドからでも勝負してやるぞ、というガッツを見せれば、もっといい試合ができたと思う。勝負から逃げれば、勝利の女神は逃げていくものだ。
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