アジア五輪代表(U23)予選UAEラウンド、日本代表は2試合終了時点で1位のUAEを2−0で下し、逆転首位に躍り出た。五輪予選は次回、東京開催となるだけに、日本の五輪出場の確率は高まった。ホームのUAEは、この試合に勝てば日本ラウンド、日本に負けても五輪行きを決められたのだが、終盤、ミスを重ねて自滅、サッカーに勝って試合に負けた。 試合経過を説明するまでもない。UAEがゲームを支配した時間帯のほうがはるかに長かったし、決定的場面もUAEのほうが多かった。決定機のシュートがことごとく外れ、ペナルティーエレア付近からのフリーキックがバーをかすめるなど、UAEは勝利から見放された。 勝つには勝った日本だが、誉められた内容ではなかった。Y監督がこの試合に採用した戦術は、�ー�陣からロングボールを使って平山の高さを生かしたポストプレー、��中盤の守備からボールを奪っての速攻――だった。ところが、�,任蓮■藤廚縫棔璽襪�収まらず、攻撃の基点が築けない。競り合ったセカンドボールが取れない。�△任蓮�中盤でのパスミスが多く、UAEにとられて決定的ピンチを迎える場面が多かった。作戦が功を奏さなかった理由は、平山の動きが悪かったことと、平山とFWの田中・トップ下山瀬の距離が離れすぎていたことだと思う。 速攻については、UAEのプレスがきつく、追い込まれた日本選手がパスコントロールを乱した。意思統一にも問題があった。FW田中はゴール付近や、DFの裏をつくパスを欲しがっていたようにみえた。サイド攻撃もなく、開始から75分間、日本が得点する雰囲気は皆無だった。Y監督はボールキープを嫌ってダイレクトプレーにこだわっていたようだが、浅いDFラインのUAEには、裏を取るスルーパスのほうが有効だったのではないか。 後半30分過ぎ、UAEの足が動かなくなり、DFラインと中盤の間にスペースが生まれた。さらに、UAEのプレスが弱まり、山瀬に代わって出場した松井のキープ力が生きてきた。そして、得点シーン。UAE陣深く、動きが鈍ったUAE・DFの虚をついて、松井から今野を経て田中にパスが出る。田中がシュートを放つとUAEのGKがはじき、平山に代わって出場した高松が押し込んだ。2点目もUAE・DFのミスを田中が決めた。この試合のMVPはもちろん、田中達也。彼の執念と個人技で勝ったようなものだ。 がんばった田中には悪いけれど、日本の勝因とは、言ってみれば、UAEの自滅だろう。あれだけ決定機を外せば、勝利の女神は微笑まない。UAEが自分達が支配した時間帯に1本でもゴールを決めていたら、日本はおそらく0−3くらいで完敗した可能性もある。それくらい、危ない試合だった。でも、それがサッカー。UAEはいい経験をした。 この試合、そして、先に東京で行われた、フル代表のオマーン戦と、2回続けて神風が吹いた。強運日本、五輪出場の可能性は高まったけれど、この反動を覚悟しておかなければなるまい。勝利の女神は万人に平等というのが摂理だから。
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