| 2003年12月03日(水) |
ベテラン選手に辛い季節 |
Jリーグの日程が世界標準に外れていることは、このコラムで何度も書いた。さらに、リーグ日程終了後、契約更改が行われることにより、日本で最大の規模を誇るカップ戦(天皇杯)に出場する選手のモチベーションにも影響することがはっきりした。つまり、リーグ戦終了とともに、クラブ側は契約更改をしない選手にその旨通告をする。 ところがである、契約更改しない選手が、そのクラブの下で天皇杯に出場する。最後のご奉公と張り切るか、契約打ち切りを宣告したクラブの下での全力プレーをためらうか、あるいは、新しい契約先決定のための就職活動として張り切るか――素人の私には、そんな選択肢が思い浮かぶのだが、はたして選手の気持ちはどのようなものなのだろうか。かつて横浜フリューゲルスが、クラブ廃止決定後の天皇杯で優勝したことを思い出した。あれは??? いま現在、秋田、相馬(いずれも鹿島)、中西(市原)、森安、小村(仙台)といった元日本代表選手が、現在のクラブから「契約更新なし」を通告されている。彼らはベテランである。実績もあるが給料も高い。給料の割には働きは悪いというわけか。しかし、クラブの発展に尽くした功労者も多い。であるから、「更新なし」よりは、「減額」の話し合いがあってもいいと思う。若い選手が実力で彼らを追い抜くための壁のような存在だ。たとえば、鹿島の秋田選手の場合、年俸8000万円だと仮定して、来シーズン5000万円でどうか、という打診があってもいい。秋田選手がそれでも鹿島に残りたければ残ればいいし、ほかに5000万円を上回るクラブがあればそちらと契約したらいい。なぜ、いきなり、「契約更新なし」と通告されるのだろうか。チームの若返りとはよく言われる。だが、年齢が若くなるから強くなるとは言えない。たとえば、チーム戦術に合わないとか、監督にとって指導理念を伝えにくい存在であるとか、もっともな理由があれば仕方がないが、いまのJリーグのクラブでは、ベテラン選手にいきなり解雇がやってくるのが不思議だ。選手には、いままでの自分は何であったのか、自分ががんばってきた思いが踏みにじられたような気がするに違いない。 クラブ経営者の選手の扱いは、まるで消耗品だ。クラブは地域社会と一体的なもののはず。秋田氏が地元に密着した存在だったことはたびたび報道されている。そんな秋田氏を、「生涯鹿島」と位置付け、引退まで選手として残し、引退後は指導者として残す道は考えられないのか。秋田氏にその価値がない、ということか。部外者の私には、秋田氏は選手としても指導者としても、十分、優秀な人材のようにみえる。彼の闘志あふれるプレーは若手の手本にならないはずがない。そんな秋田氏を簡単に切るクラブ――鹿島を私は好きになれない。 秋田氏を必要とするクラブは少なくないだろう。秋田氏と契約したクラブは、きっと大きなメリットを得るはずだ。秋田氏も鹿島にリベンジしてほしい。鹿島との試合が遺恨試合になるくらいの・・・
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