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2003年10月31日(金) 中田はだいじょうぶか

中田(ヒデ)がパルマでベンチらしい。心配だ。先だってのルーマニアとの親善試合、とろとろした日本代表各選手のなかで、中田だけが目立っていた。相手DFのタックルにも倒れないし、足をかけられてもそれをかわすボディバランスのよさは、日本、ルーマニアの選手を含めても群を抜いた存在だった。ああ、中田は元気なのだな、と安心したものだった。
しかし、セリエAでの活躍がない。監督の戦術に合わないとも、パルマという環境に慣れすぎて集中力がなくなったとも言われているが、真相は不明だ。サッカーでは長年一つのチームに在籍して力を発揮する選手もいるが、環境を変えて成功する――ステップアップする選手のほうが多いようだが。
私は中田が元気なうちは日本はアジア予選に勝ち抜ける、と常々言いつづけてきた。アジアのサッカー選手の間でも中田の存在は大きい。彼が日本代表にいる限り、アジアの選手にプレッシャーを与えることができる。相手のマークが中田に集中するし、守備の戦術も中田中心となる。かりに中田がいなくなれば、いまの日本代表はアジアでも並みのチームに過ぎない。中田の調子が上がらず、W杯予選の初戦あたりで活躍できなければ、アジア各国に与えてきた「中田オーラ」が消えてしまうだろう。そうなれば、堰を切ったように日本代表は崩れていく。
中田が限界に来て、セリエAなどの欧州で活躍できないときは必ずやってくる。中田にとって、06年が最後のW杯になる可能性もある。中田に依存するばかりのジーコジャパンはこのままいけば、日本代表の将来(ポスト中田)を展望するという意味で、空白の4年間を積み上げる可能性が高い。ジーコ監督は中田依存度が高く、「ポスト中田」とはいわないまでも、「中田抜き」のチームを考えていない。いわば、ジーコ監督は中田と心中するつもりのようなのだ。
前代表監督は中田を挑発し、特別扱いしなかった。それが中田をコントロールする方法の1つだったのだろう。また、現監督のように中田に全面的に拝跪するのもその方法の1つだろう。どちらが正しいとは言えない。が、日本代表の将来像を描くという視点では、私は前監督の方法の方が理にかなっているように思う。このままいけば、ジーコ体制は、日本サッカー界において、「失われた4年」の時を刻むだけだろう。


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