Sports Enthusiast_1

2003年10月12日(日) アジアからのメッセージ

ルーマニアとアウエーで引き分けたサッカー日本代表。きょうのマスコミ報道は「ジーコジャパン礼賛」記事のオンパレードかと思ったところが、まるで展開が違っていた。火付け役は中田のコメントだ。彼は、「このチームは(選手同士)、話をしなさすぎる」といったが、批判の矛先は選手のように見えて、指導力のない監督に向けられていることは明らかだ。また、川口は、「このままでは、アジア予選で勝てない」、中沢のコメントは、きのう紹介したように、「このチームには、なんの約束事もない」。
こうした選手の声が報道によって表面化してきたということは、それ以上の不満が選手の間に充満していることを意味する。また、それをマスコミが報道するということは、ジーコ監督評価に変化が出てきたということだ。
さて、テレビでは、サーサナ(タイ)vsアルアイン(UAE)のアジアクラブチャンピオン決定戦ファイナルが実況されている。気温30度、湿度70%の過酷な条件のなかで、両チームの選手の運動量が落ちない。アルアインの監督は、日韓W杯でセネガルを率いたメソだ。実況アナ氏によれば、カタールリーグにはイエロ(スペイン)、バティステュータ(アルゼンチン)がプレイしているという。もちろん、カタールの代表監督はトルシエだ。中東には世界の選手・指導者が集まりつつある。
それだけではない。タイのサーサナのホームでの強さは、目を見張るものがある。中国も恵まれた体力を生かしたパワーサッカーで力をつけている。イランは民族的にもヨーロッパ型のしたたかなサッカー・スタイルを堅持している。アジアの強豪は、韓国だけではないのだ。少なくとも、サーサナ、アルアインは、鹿島、清水を破っているのだ。両チームに共通するのは、攻守の切り替えの速さと豊富な運動量。両チームの監督が選手にそれを求めている。逆にいえば、それがなければチームはリーグ戦で勝てない。Jリーグでも、それを志向する市原、横浜がいい成績を上げている。
仮にアジア予選で、たとえば、タイ代表が酷暑のホーム・バンコクで、万全の調整のうえ日本代表を迎えたとしよう。おそらく、いまの日本代表ならば、タイ選手のスピードと運動量に圧倒され苦戦を余儀なくされるだろう。勝敗はもちろん、わからない。というか、勝てない。
いまの世界のサッカーの潮流がそこにあることは何度も、このコラムで書いた。グローバルスタンダードの潮流が、これから日本がW杯予選で戦うアジア各国に浸透してきたのだ。中東は以前のようにカウンター、ロングボールの単調な戦術だけではない。
アジアから、重要なメッセージが発せられている。


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