| 2003年10月06日(月) |
ジーコ=鹿島>日本代表 |
サッカー日本代表の今回の欧州遠征に鹿島の選手が入っていない。これは鹿島と関係の深いジーコが鹿島を援助したものだ、という憶測が流れている。欧州遠征とナビスコ杯がバッティングしていることからくる「疑惑」だ。リーグ戦後期を得意とする鹿島だが、今年は中心選手のけがなどがあり、首位に立てない。そこで、リーグ戦をあきらめて、カップ戦優勝に照準を切り替えたというわけだ。鹿島と関係の深いジーコは、欧州遠征に鹿島の選手を参加させずゆっくり休養させ、遠征で疲労した他クラブを破って、賞金をかっさらおうというわけだ。リーグ優勝とカップ戦優勝の賞金は同額だという。 まさか、いくら鹿島と関係の深いジーコでも、代表を利用して、鹿島の援助をするはずがない、とは思うけれど、ジーコの代表選出には疑惑をもたれても仕方のない面がある。まず、監督就任当初、明らかに鹿島偏重の選考をした。ところが、結果が出ず批判を浴びると、さっさと鹿島の選手を外した。結果、鹿島偏重は是正された一方、代表選考がフラフラとして一貫性(コンセプト)がない。ジーコの選手選考の基準は「鹿島」だったことを自ら傍証したようなものだ。 監督には好みがある。監督の戦術に合った選手を選ぶ結果、一部サポーターの求める選手や実績と齟齬をきたすこともある。けれど、サッカーが好きなサポーターは、代表監督のコンセプトを理解して、選考結果に納得することができれば支持をする。やたら騒ぐのはスポーツマスコミ、ミーハーファンだけだ。 ジーコの場合は、みな首をかしげるばかり。まず、どういうチームをつくりたいのかが、さっぱりわからない、だから代表選手の選考理由がわからない。そうなると、ジーコの選手選考の「裏」に何かあるのでは、という「疑惑」が噴出する。いまの日本代表を取り巻く状況は、そんなところだ。おまけに、結果が出ないからよけいに、疑惑が増幅する。 いま心有るサッカーファンの間に「代表離れ」が始まっている。もちろん、日本代表にドイツに行ってもらいたいのだが、代表の試合がつまらない、代表のサッカーに魅力がない、という。 代表チームでは、中盤に海外組がひしめいていて、動きがとれない。サイドにいきのいい選手がいない。期待の三都主は不本意なコンバートで、実力が発揮できない。DF陣に存在感のある選手がいない・・・確かにそのとおりで、わたしも、Jリーグの市原、横浜、FC東京、東京V、名古屋の試合をみたほうがすっきりする。たとえば、東京Vのエンボマと平本がワンツーで相手DFをかわしながら得点するシーンに魅了される。プロだなと思う。市原の羽生、坂本の運動量、チェの決定力に驚嘆する。スーパーサブ・横浜の坂田は交代でピッチに現れただけで、何かが起こりそうな予感がする。一方、日本代表にはトキメキがない。90分間、ダラダラと見飽きた選手の工夫のない動きが続く。せいぜい、高原のゴール付近の動きくらいが唯一期待できるところ。スーパーサブもいない。わたしは、セットプレーが好きではない。そこからの得点の確率の高いことは認めるが、やはり、流れのなかでの得点シーンを見たい。たとえ得点がとれなくとも、そこでの攻防がサッカーの魅力だろう。 いまの日本代表には、相手が強いから勝てない、引き分けでいいや、負けて当然、という心的構造が定着してきたのではないか。相手が強ければ、それにまさる闘志と運動量で活路を開く――日韓大会で韓国が勝ち進んだ数試合をわれわれは忘れない。それがW杯の最大の遺産ではなかったのか。
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