Sports Enthusiast_1

2003年07月04日(金) ボカに栄光

コパリベルタドーレスファイナル2ndレグ。ホームのサントスがボカジュニオルズに1−3で完敗した。通算スコアはボカの5−1。ボカの勢いはすごい。スピード、チーム戦術、個人戦術、フィジカルと、全ての面でサントスを上回った。
この試合、スコアからみればボカの圧勝だが、分岐点はまちがいなく、前半7分にあった。サントスのCKを長身(188センチ)のDFアレックスがほぼフリーで頭で合わせ、先制点と思われた。GKは一歩も動けなかったのだが、ボカのDFが強烈なヘッディングシュートを足でけり出したのだ。いや、無心で出した足にボールの方が当たってくれた、といった方が正解かもしれない。勝利の女神はボカにあった。サントスに先制点が入っていたならば、ホーム8万人の後押しも手伝って、サントスの逆転勝利があったかもしれない。
その後の展開はボカの一方的な展開だった。テベス〜ベタグリアの芸術的なワンツーでボカが先制点をあげると、サントスが1点をかえしたものの、焦るサントス、若さが出た。オフサイドトラップのかけそこないから無人になったゴールに、デルガドにけり込まれ、致命的な2点目を奪われた。その後のサントスはバランスを崩し、ボカの優位は揺るがなかった(ロスタイムにPKでボカが3点目)。
負けたサントスというチームは若い。そして、何度も書いたように、FWのオリベイラ、ロビーニョ、トップ下のジエゴ、そして、長身のDF・アレックス、アンドレルイスの2タワー・・・、と楽しみな選手が多い。彼らは18〜24歳の若手であり、おそらく、W杯ドイツ大会にはセレソンの一員として出場するだろう。この魅力的なチームをつくったのは、日本でもおなじみの元ブラジル代表監督のエメルソン・レオン氏。彼はブラジル代表監督としては実績を残せなかったけれど、サントスというクラブチームで、自分の理想とするチームをつくりあげた。センターバックの2タワーは、守備を重視するレオン監督の趣味だろう。代表監督(指導者)として、いまの日本代表が必要とする人材の一人である。
さて、一方の優勝したボカであるが、なによりも勢いを感じた。勝負を決めたのは、デルガドの存在だと思う。軍事にたとえるならば、デルガドという射程距離が長く破壊力の強いミサイルが、ペナルティーエリア内でのみ威力を発揮するサントスの小型ミサイル(ロビーニョ)を上回ったといったところか。そればかりではない。もう一人のFWテベスのポストプレーがすごい。彼は背の低い、ちょうど日本代表の大久保のような体型だが、後方からのロングボールを受ける位置、相手DFにつぶされない強さ、ボールを受けてから回転して前に向かうスピード・切れ味は、超一流である。彼が基点となっているから、後方からのボカの攻撃が組み立て可能になる。大久保も見習ってほしい。
アルゼンチンのサッカーはとにかく、速く厳しく激しいものがある。高いモチベーションでコンディションが上がってきた時点で試合をすると、どんな相手でも粉砕してしまうようなすごみがある。このパワーは、やはり、リーグで激戦を経験しているところからくるのだろう。
ボカは、トヨタカップ(クラブチーム世界一決定戦)で日本に来るのだが、クラブチーム世界一決定戦の東京開催ほど馬鹿げたイベントはない。テレビでいいから、ホームアンドアウエー方式で見たいものだ。ボカのホームはボンボネーラ。ここの応援も恐そうだ。


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