| 2003年06月14日(土) |
真田のガッツと河原に必要な「追い込み」 |
きのうの阪神VS読売は、ホームラン攻勢で読売の勝ち。阪神はお休みモード。見所のない試合だったが、唯一いい場面を挙げるとしたら、読売の真田投手のガッツだ。2年目にしてはいい度胸。感心した。 先発伊良部が降板した後、阪神のリリーフ投手が清原、福井に死球を連発。清原への内角球は地蔵に当ててしまったもので仕方がないが、福井に対しては故意とみた。その裏、打者は阪神の捕手の矢野。読売の真田は臆することなく矢野の内角を攻めた。味方の打者が連続死球を受けたのだから、当然、相手捕手に対する警告である。これ以上当てたら頭に行くぞ、というメッセージである。 そもそも読売投手陣には攻撃性がない。野球はゲームであると同時にファイトである。内角の次は外角、早い球の後は遅い球、スライダーの後はフォーク・・・と、判で押したような配球。味方の打者が当てられても、報復すらしない。踏み込んでくる打者には思い切った内角攻め。そうした「攻め」の投球を忘れている。 攻めの投球といっても故意死球を投げろ、というのではない。フォークで振ってください、という投球ばかりで、消極的なのだ。バットに当てられてもバットを折ってやる、という気概が投球にこもっていない。 フォークという球種をどう考えるかだが、私が投手コーチだったら、投手にフォークをすすめない。ストレート、カッターの直球系、チェンジアップ、カーブの遅球系、決め球は高速・高角度スライダーの構成が好みである。 読売のストッパー河原が今年は調子が上がらないが、昨シーズンのフォークの連投が肘、肩に負担をかけたのではないか。河原不調の分析としては、ある解説者によると、軸足(右足)にかける時間が短いためタメができず、それゆえ、球筋に「角度」が生じないとのこと。概ね「角度」がないことはどの解説者も指摘するところで、軸足に体重をのせてから、その力を腕に伝えるためのタメがなく、投げるタイミングが早すぎるらしい。これは、おそらく、自覚できない蓄積疲労によるものと思われる。 人間の身体というのは実に正直なもので、苦しい、負担がかかる、重い・・・といった感覚から本能的に逃れようとする。それに耐えるのが、トレーニング用語でいうところの「追い込む」である。身体が負担から正直に逃げようとする動作を、精神力で阻止する。「追い込む」感じを選手に伝えるのがトレーナーの役割。コンディショニングコーチ、トレーナーなどの呼称があるが、読売にはいるのだろうか。 河原は登録抹消になったらしいが、もう一度、下半身の粘りを取り戻すには、基礎的トレーニングの段階で「追い込む」必要がある。下半身に粘りができた段階で投球に移るわけだが、投球練習ではフォークを封印してアウトローにスピードボールを投げ込み、さらにアウトサイドに高速スライダーを投げ込む実験をしてみて欲しい。肘の負担を軽くすると同時に、下半身に粘りがでてくるはずだ。
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