の準決勝、国見vs帝京を再放送でみた。結果は国見が1−0で勝利。体力に勝る国見の守備力が帝京を上回ったようだ。高校サッカーはいま、40分ハーフで行われているが、高校野球を8回ワンアウトで終了するようなこの愚かなローカルルール、だれが考えついたのだろうか。U21の世界戦となれば高校生は十分戦力だ。かれらが残り5分の厳しさを知らないとなれば、これはサッカーのレベルダウンを協会が率先して行っているようなもの。早期の改善が望まれる。 だいたい高校生だから5分短くする、それが彼らの健康を気遣うという、見せかけの配慮が嫌みである。管理教育の象徴だろう。肝心なのは、指導者が高校生サッカー選手の個々の健康面のチェックを行うことなのだ。選手は出場したいだろうが、怪我をしている選手の起用法や控え選手の活用などを考えることが指導者の義務なのだ。試合時間を一律に短くすることが健康管理だという、官僚的発想がスポーツと遠い。 健康管理面で遅れているのが、高校野球だろう。エースピッチャーを数試合連投で完投させるのが当たり前。これはひどい。非人間的な選手起用だ。高校生ならば100球・なか5日ぐらいだろう。過密日程の中で勝負優先、腕をも折れよと、投げさせる教育者面した指導者をなんとかしないと、優秀な若い選手の将来はつぶされる。15回完投で負けた投手を「悲劇のエース」とかの見出しにして新聞を売る主催のA新聞社は本当に、困った存在だ。 高校スポーツの目的は、多くの高校生にできるだけ多く試合を経験させ、試合のなかで才能を伸ばすことだ。だから、高校生の大会は甲子園のものだけである必要はない。高校に野球チームを複数作ることだ。もちろんレベルの差ができるだろうが、たとえば甲という高校にAチーム、Bチーム・・・とあって、AとBの移動は実力次第。甲高校のBチームは、乙高校のBと試合をする、そんな高校スポーツのあり方を考えるべきなのだ。スポーツは練習しなければうまくなれないが、試合をしなければ意味がない。トレーニングだけなら、中年になってスポーツクラブでやればいい。
|