Sports Enthusiast_1

2002年10月28日(月) 質の違い

日本シリーズは読売が2連勝。西武が勝てない。短期決戦では何があるかわからないので、シリーズの覇者が読売とはいえないけれど、2試合をみてわかったことは、セパの質というかレベルの差である。フリーエージェント制度ができ、大リーグへの道が開けた今日、パリーグは、セリーグならびに大リーグのマイナーリーグになってしまった。パの優秀な選手は大リーグやセリーグに移籍してしまい、そこで勝ち上がったチャンピオンチームといえども、日本のメージャー、セリーグに勝てない。もちろんその差は大リーグと3Aほど開いていないので、セリーグのチャンピオン読売がこのさき連敗することも大いにある得る。けれど、それは「時の運」であって実力ではない。
さて、かりに西武が1−4、0−4で負けたとしたら、私がいま述べたことが白日の下に晒される。できればそうあってほしいものだ。そうでないと、日本のプロ野球の改革は手遅れになる(というかもう、すでに手遅れだが)。
改革案は1リーグ制で10チーム。これをメージャーリーグにする。残れなかった2チームとウエスタン、イースタンのいわゆる二軍14チームを再編成して10チームを残し、これを米国の3A(マイナーリーグ)扱いにする。日本でのリーグ名称はなんか考えてつければよろしい。とくれば、なんだサッカーのJリーグとと大リーグを足して2で割っただけじゃないのといわれるが、そのとおり。10チームのうち2チームの入れ替え制はサッカーと同じにする。
なぜそうなのかといえば、チーム経営に競争原理を導入すること、そして、20チームにしっかりしたフランチャイズ意識を育てるためである。いま、東京にある、読売とヤクルトはどちらかが東京を離れることが望ましい。大阪も同様である。
選手は大変かと思われるが、むしろ選手育成としてはこちらのほうが速い。メージャーもマイナーも地域に戻れば主役になれるのであるから、モチベーションも高い。入れ替え制度がより白熱した試合を増やす。これまでの消化試合が降格争いになり、リーグ戦の最後の最後まで、ファンの心をつかまえることができる。
新人の採用は、抜け道なしの完全ドラフト制度。逆指名などとんでもない。指名順位は下位球団から。FA制度は残してもいい。
1リーグでは日本シリーズができないので、それに変わるのがA・Bによるプレイオフ(日本シリーズ)だ。A・Bの区分は、たとえば、シーズン前に10チームを抽選等で2つにわける。シーズン終了後はA・Bの勝率の高いチーム同士が日本シリーズを戦う。これをマイナーでも実施する。A・Bの構成は毎年変わることで、ファンに偶然性による新鮮さ、おもしろさを与えることができる。
リーグ戦優勝チームとプレイオフ優勝チームが同じこともあるだろうし違うこともある。このプレイオフをファンが支持するかどうかという不安は残るが、フランチャイズがしっかりしていれば、問題はないと見る。
外国人選手をどうするか。いまの野手投手でゲーム3人までを廃止しポジションを問わず4人までOKにする。そうすれば、日本人と外国人との競争原理も働くだろう。
さらに、余裕があれば、米国の2Aに当たるリーグも同様につくればよい。選手はドラフトにかからなくても、試合(真剣勝負)で実力を示すことができる。さて、問題は30チームも経営する経営主体が存在するかどうか、である。ビジネスチャンスがあると見れば参入すればよいし無理なら、メージャーとマイナーの20チームでスタートはかまわない。
まあ、有名選手OBがへんな記念館などつくらないで、球団経営に乗り出してくれることを希望する。あるいは大リーグで大金を手にした日本人選手が引退後、球団経営に参入してくれたら、案外30チームに増える日も遠くないのかもしれない。その後、メージャーの球団数を10から16程度に増やす道も開ける。


 < 過去  INDEX  未来 >


tram