Sports Enthusiast_1

2002年08月27日(火) やる気なしの横浜球団

朝日新聞によると、横浜が監督の続投を決めたという。まったくこの球団、やる気があるのだろうか。今シーズンの成績では監督のシーズン中の解任があるかと思っていたのだが、続投であるという。ダントツの最下位、しかも読売に5つ程度しか勝てない成績で監督の続投が決定するというのは、大リーグ、サッカーといった他のプロスポーツを含めてみても、希有な事例の1つではなかろうか。
横浜の現監督については再三批判を展開してきた。繰り返しになるが、この監督の最大の欠点は、野球を「心理」や「駆け引き」や「読み」といった、スポーツ以外の要素に還元しようとするところにある。野球はスポーツなのだから、あくまでも、パワー、スピード、そして、センスを基本とすべきである。それらを基本としたチームづくりをしてほしい。
ところが、たとえば、この監督の外国人選手の補強をみると、いかにも非力な選手をとってくる。「犠牲バンド」や「右打ち」といった「作戦」を無難にこなせそうな外国人選手である。監督の好みなのだろう。が、そんな野球は時代遅れ、読売のVナインの残骸のようなものである。
読売はVナインの初期、故牧野コーチの指導のもと、ドジャース戦法と呼ばれる戦法を導入した。この戦法については、評価すべきところもあるが、批判すべきところもあると私は思っている。ところが、ドジャース戦法は、いまだに「細かい」だとか「緻密」だとかと呼ばれ、日本の野球界を呪縛しているのである。たとえば、ノーアウト2塁ならセカンドにゴロをころがせ、というやつだ。これがドジャース戦法なのかどうかは素人の私にはわからない。でも当然のことながら、打者には、好球がきているのにセカンドゴロを打つ必要はない。さらにいうならば、セカンドゴロが意識して打てるものならば、意識して三遊間にゴロを打ってヒットにすることもできるはずである。
勝負はすべからく結果である。打者が状況を考えて打つ方向を決めるのもいい。しかし相手だって打者が方向を決めていれば、そうはさせない球を投げるだろう。あたりまえのことである。だから、打者はなにはさておき、ヒット、ホームランをねらって打席に入ればよろしい。あとは投手との勝負だ。
監督がランナーをどうしても次の塁に進めたいのならば、送りバンドのサインを出すのもいいだろう。この作戦は相手にアウトを1つ献上するのであるから、そうとうリスクが高いと私には思える。3回しかアウトになれないのに、そのうちの1つをわざわざ献上するのである。私には信じられない作戦だが、ま、監督の責任でやればいい。ただ、私はこの作戦を多用する監督を好まない。できれば1回から9回まで、投手と打者の勝負が続くことを希望している。だから、それをしない横浜の現監督を好きになれないのである。


 < 過去  INDEX  未来 >


tram