鹿島がイタリア遠征でローマに6-0という大敗を喫したらしい。テレビで試合を見ていないが、この結果は許し難い。鹿島はリーグ戦の中断時期、中心選手はオールスターで欠場という悪条件なのかもしれないが、あってはならない点差である。サッカーでは2-0でも大差なのだ。 まず相手を間違えている。鹿島のコンディションから見て、セリエBくらいがちょうどいい。あるいはセリエAの下位チームか。むこうは開幕を控えて選手がレギュラー取りに集中している時期、かなり本気だったのではないか。だから、タイミングとしては申し分ないのだが、相手の格がうえすぎる。 問題は鹿島の欧州サッカーに対する認識不足である。この時期、各国リーグの上位チームは代表チームより強いのである。ワールドクラスの選手がレギュラー取りに入れ込んでいるのだ。相手が鹿島だろうと何だろうと、自らのレギュラー生き残りを賭けて戦うのである。のほほんと、胸を借りるつもりでやってきたアジアのチームが粉砕されて当たり前だ。 日本サッカーはホームのW杯でベスト16に残ったくらいで、自分たちの実力を過信してはいけない。欧州各国のリーグ戦というものの怖さを知ったことが勉強では鹿島の選手も情けない。これから、Jリーグのレベルをいかに上げていくかが課題だというのに、まったく逆効果である。Jリーグのレベルアップには、各国の一流選手に来てもらうことが一番。なのに、クラブチーム同士で戦ってこの惨敗ぶりでは、Jリーグの評価はますます下がってしまう。 こういう戦いをするから、イタリア人はW杯の韓国戦の敗戦を審判のせいにするのである。アジアのチームかくも弱いのに、イタリア代表が負けるわけがないと。そういわれてもこんなぶざまな大敗では反論もできない。アジアのトップクラスである日本には責任というものがある。むろん、イタリア人の考え方は間違っているけれど、たとえ負けても鹿島が善戦したならば、イタリア人も考え方を改めただろうに、まったくもう・・・。
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