Sports Enthusiast_1

2002年04月26日(金) アタック

昨日のヤクルトVS巨人戦、ヤクルトの大勝であった。この試合の勝負の分かれ目は、巨人の阿部捕手のミスである。ワンアウト満塁、打者は前の打席でホームランを放ったヤクルトの投手である。守備側の巨人としては、大ぶりしてくるであろう打者に対し外角のスライダーをひっかけさせ、内野ゴロにし止めたいところ。
巨人の投手はまさにこれ以上ないという制球で外角スライダーを投じ、注文どおり、サードゴロを打たせたのである。サードの新外国人選手・クレスポからは、これまた絶好の返球。当然ホームゲッツーが完成と思いきや、阿部捕手がヤクルトのサードランナーのスライディングに足をひっかけられ、グラウンドに倒れこんだのである。
なんたる失態。ここはフットワークを使ってホームベースからすばやく離れ、一塁に送球しなければいけなかったのに―。ヤクルトのサードランナーのスライディングは見事なしかも正当なアタックである。こんなアタックをよけられないなんて信じられないのだが、お嬢さん野球の巨人では仕方がないか。プロのアタックを予知し得ない阿部は、まだまだアマチュアである。厳しさが足りないのである。併殺を逃れたヤクルト。ここで再び息を吹き返し、大量点につなげたのである。
さて、このプレイを解説していたのが元ライオンズの死球王と呼ばれた投手。この元投手は故意の頭部への死球で恐れられた。もちろん、そんな危険な投球がいつまでも許されるはずがない。近鉄の外国人選手が怒りの鉄拳をふるい、この投手を制裁した。この投手、グラウンド中を逃げ回り挙句の果てにつかまってグラウンドに這いずり回るという腰抜けぶり。その様子がテレビ中継されたのである。
もちろん鉄拳制裁の外国人選手は正当である。逃げ回る投手は情けない臆病者である。ところがその後、故意の死球王が、しかも死球に怒った相手と一戦も交えず逃げ回った腰抜けが、ライオンズの監督になり、さらにテレビ解説者にまでなったのである。信じられない。日本の野球界の退廃の象徴である。逃げるくらいなら、最初から死球など投げるな、といいたい。この「事件」、いまでは遠い昔のことになってしまったのだが。


 < 過去  INDEX  未来 >


tram