2002年04月14日(日) |
かすったパンチの恐怖 |
昨日、スポーツクラブで、プロボクシングにデビューしたインストラクターのK君と話をした。デビュー戦KO負け以来である。「どうだった」と尋ねると、照れくさそうに「やっちゃいましたよ」と試合の様子を話してくれた。 彼によると、試合は終始優勢でセコンドともこのままいこう、という感じだった。やや気の緩みが出たのであろうか、相手(サウスポー)の左が見えなくなった瞬間、頬と顎の間くらいを何かがかすった感じがしたのだが、その後は何も覚えていないという。試合後、彼が関係者から聞かされた話によると、ほぼ満員の後楽園ホールが静まり返ったほどの衝撃的なKOシーンだったらしい。かすったパンチが脳に衝撃を与え意識を失わせ、そのままリングの床に頭から倒れてしまったのだという。試合から3週間がすぎ、いまでは練習を再開しているとのことだが、KO負けの後は精神的ショックで、そうとう落ち込んでしまったともいう。 もともと彼は総合格闘技の出身、「そっちはやめるの?」と聞いたところ、「僕は関節とかの組技はきらいで、打撃が向いているんです」と明るく答えていた。スーパーミドル級、恐怖のパンチの世界である。脳に障害が起きなければいいが、と心配する一方、なんとか、K君に一勝してほしいとも思っている。
|