新聞報道によると、日本ハムがホームを東京から札幌に移転するという。フランチャイズ基盤を固め、球団経営を一からやりなおしたい、とその理由を説明している。たいへん結構なことである。巨人に一極集中した現状から地域密着型に変わることによってホーム、アウエーがはっきりし、緊張した試合が増えることが期待できる。 また、昨日の新聞報道では、野茂ら日本人大リーガー3投手がアメリカの独立球団を買収したという。これも結構なことである。大リーグという桧舞台で活躍し、苦労して稼ぎだした金を球団買収に投資するという姿勢は清清しい。(ただし、仕掛け人があまり評判がよくないD氏であるため、不安が残るが)。 米国に窓口ができれば、日本のプロ野球から落伍した選手が米国で巻き返すチャンスが出てくるし、若いプレイヤーが直接ここに入団する可能性もできる。 いったい日本のプロ野球ファンというのは、野球になにを期待しているのだろうか。巨人というチームが勝ち続けることなのか、それとも、地元のチームが優勝することなのか。データがないからわからないのだが、推測では、地元チームを応援するファン層よりも巨人を応援するファン層のほうが多いように思う。このことは何度も書いたので繰り返さないが、プロ球団のあり方として異常であり、スポーツの国際化を阻害するという面からみてマイナスである。 フランチャイズの確立と国際化――この2つの動きは、日本プロ野球の歪曲した現状を是正する可能性を秘めている。どちらも成功してほしいものだ。
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