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2010年08月06日(金) |
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夾竹桃 2 |
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「どうしたの?急に。」
「あれ。」
「花?」
「夾竹桃だ。」
「キョウチクトウっていうんだ。キレイな花。」
「毒あるんだよ。」
「あの花?」
「花だけじゃなく、実にも葉にも木にも。」
「へぇ。かぶれたりするの?」
「ううん。口に入れると死ぬ。」
「うそ。」
「本当。」
しかしこの花は今から64年前、原爆から一年後、70年は草木の生えないといられた広島の焦土に、最初に咲いた花なのだ。
それは何かのアイロニーなのか? 八月六日の今日、もう一度考えてみる。
もう一度言うよ。
見てるだけじゃ、毒は回らない。 触れない限り大丈夫。
触れない限り。
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