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2007年02月07日(水) |
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Dust |
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カーテン越し、斜めに差す午後の日差しの中。 寝そべったソファーの足元を綿埃が舞う。
眺めていた画集をソファーに伏せ立ち上がる。 キッチンの隅に立てかけてあったクイックルワイパーで床を拭う。
これだからフローリングは、と口の中でぼやく。
つけっぱなしのinterFMは久々に来日するBECKの新曲をひっきりなしに流してる。
思いついてカーテンを開ける。 空気は窓ガラス越しに眺めても充分透明で、その冷たさすら伝わってくる。 太陽は冬らしく、明るいけどあくまで低い。
ソファーに伏せた画集をとりあげ、もう一度パラパラとめくる。 ラファエロ前派の厚く重ねた油彩が急に鬱陶しくなる。 ページを閉じ、本棚にしまった。
バイクに乗るって気分ではなく、海岸を歩くって気にもならない。 なんとなく気だるく、なにもかも面倒だ。
憂鬱な気分っていうのいつも不意に訪れる。
携帯のメモリーを片っ端から消したり、ブックマークを消去したりしたくなる。 実際、数年前ならそうしていた。 今じゃ消すほど残ってない。
仕方がない。 クローゼットから掃除機を取り出す。 かろうじてしたいことは掃除くらいだ。
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