職業婦人通信
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ヨン様といえば誰も知らぬもののない今日この頃である。 冬ソナがNHK地上波で3回目の放送に至り、 そこらじゅうでオバさんが「先週の冬ソナ」について語り合う 風景が見られる。
でも、今冬ソナで盛り上がるのは遅いわ! 私は1回目の放送(1年くらい前だっけ)から 冬ソナにハマっていたのだ(自慢げにふんぞり返りつつ)。
その頃は、「『冬のソナタ』っていう韓国ドラマがさ〜」 などと話しても、会社の同僚などは誰も乗ってこず、 「ペ・ヨンジュンっていう人がね」なんて言ったところで 「ハァ?ペ?」などと鼻であしらわれるのがオチであった。
そんな頃がウソのように、今やすっかり韓流ブーム。 大久保はペ・ヨンジュン一色となり、 本屋では平積みで韓国スター特集のムックが売られ、 ヨン様が来日するといえば数千人が成田に押し寄せ、 ついにはサンヒョク(冬のソナタでヨン様の恋敵役。本名パク・ヨンハ)まで 来日し、あげく感極まって泣くしまつ。
しかし千代子が冬ソナを見るのももう3回目。 さすがにちょっとここまでブームになるとちょっと食傷気味ではある。
そんな感じで、いいかげん冬ソナにもヨン様にも飽きてきていた 昨日のこと。
千代子が「グリコ 黒ごまプリッツ」をボリゴリと食べつつ いつものようにアンニュイなOLの午後を過ごしていると、 電話が鳴った。出てみると、相手は某テレビ番組制作会社の人。
彼の話をかいつまんでみると、
---- 今、素人のOLを集めて「負け犬VS勝ち犬」で闘わせたりなどして イジる特番の制作を進めており、 この番組の中で「わが社のヨン様」というコーナーを考えています。 ついては、千代子さんの会社にヨン様に似た方はいないでしょうか。 いらっしゃいましたらぜひ、番組に出演していただき、 会社の事務所での取材もさせていただきたいのですが・・・ ----
という依頼であった。
その、ひとくくりにOLをバカにしようとする番組のユルい企画意図もさることながら、 いまさら『負け犬の遠吠え』をコンセプトにして女同士を闘わせたり、 コメンテーターが倉田真由美や室井佑月だったりと、んもうその番組全体が 内容を聞けば聞くほど見るに耐えないバカ番組だ・・・とは思ったものの、
これも仕事のうちである。
社名のPRにつながるとあれば、一応のところは協力する姿勢は見せねばならぬ。
そこで電話を切ったあと、しみじみと 「うちの会社のヨン様」について考えてみたのだが・・・
いねぇよ。いるわけないよヨン様。
一応、都内の同僚ネットワークを使って、 「都内在勤の数百名いる社員のどっかにヨン様に似てる人がいない?」 と尋ねてみたのだが、
「いるわけねえよンなもん」という返事がワンサカ戻ってきただけであった。
ある部署に在勤している同僚からは 「ヨン様似どころか、若い男すらいない」 という、侘しすぎるメールが。
----
そう、ヨン様に似てなくてもいい。 30代の男性すら極端に少ないわが社の状況をどうにかしてほしい、 と、強く強く感じた千代子であった・・・。
最近読んだ本
大沢在昌「灰夜」(光文社文庫)★★★☆ 最近の「新宿鮫」シリーズの中ではかなり良。 レギュラー陣が出てこないほうがむしろ新鮮でいいような気が…。
京極夏彦「嗤う伊右衛門」(角川文庫)★★★★ 読まず嫌いの京極夏彦に初チャレンジ。
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