妄言読書日記
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2003年06月13日(金) 『三国志と日本人』(他)

【雑喉潤 講談社現代新書】

面白かったのですが、読み終わってさてさて、と改めてタイトルを見ると、なんだか内容と合ってないなーと思われます。
日本の書物に見る三国志、とか、日本における三国志表現、とかまあ、そんな感じです。
三国志ブームにのっとって、日本人論が語られていそうなタイトルですがそういうのはない。

古くは『日本書紀』が正史三国志の書き方にならっている、という。
だからといって、日本書紀を読もうとは思わないですが。いや、思っても読めるとは思えません。
水滸伝を下敷きにしている八犬伝にも、三国志は絡んでいるそうで。
こっちは読んでみたい。
余談ですけど、映画の八犬伝が好きでした。誰が出ていたとかさっぱり覚えていないんですが。

読み終わってみれば、日本人がいかに三国志好きで、古くからあちらこちらに三国志が登場しているといことの説明だったみたいです。
表紙に書かれている「曹操が、なぜ日本では人気なのか」の問には、折り返し部分で書かれている以上の考察も無く。まあ、そんなところが妥当なんでしょうけれど。
本国で、正当論という見地から悪役に回ってしまった曹操ですが、日本人としては曹操を嫌う理由がことさらにない、だけなんじゃないかと。

どうでもいいことですが、作者の苗字は「ざこう」と読みます。
こんな苗字もあるんですねー。どういう由来があるのかさっぱりわからない字面です。



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