|
|
| 2010年11月21日(日) ■ |
|
| 悪意のような、多分 |
|
そんならね、あのほらあの
そこ、テーブルを叩いた男の子
彼が悪魔なんだっての
私も最初は驚いたもの
悪魔ってのは特別
たいしたことはなんにも
しないのねなあんにも
しないで
時々、イヤな音を出すんだわ
かまってほしがるってのかね
ああ、だから小さな子どもの姿をしてるみたい
ともかく
それがやかましいったら
運が悪いったらさあ、ほらあれ
居つかれちゃって困ってんの
そりゃ、珍しいけども
興味持たないほうが
いいんよ
近づいたって
嫌々しい顔するだけしさああああああああああああああ
顔も持ってないってのに
じっとり
やらしい目だけでもってこっち見んのさ
余命がもう少ないとかね
痛みがとれないとか
とにかくココロがキズついただの
あと、この世はおしまいってのも
あったかね
適当ぶっこいちゃって
泣き顔ってか
そもそも顔がないんだから
どれも嘘っこに
決まってるっての
でもあんたみたいに
ひとによっちゃあ
ああきっと寂しいだけなんだ、よしよしって
おもうわけなんざんしょ？
そりゃあんたが良いひとだからさね
良いひとだ、ほんと
優しく
若くて
恥ずかしい
馬鹿野郎
だってアレ憎んでいいものなんよ
憎んで無視しておくしかない
そういうの
それともあんたが引き取って
連れてってでもくれるのかしらんね
そうね縛って
錘つけて
海に沈めるとか
お手間かけてくださるとでも？
|
|
