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2010年06月21日(月)
わたし炒め








階段を七つ
小さなおどり場
また七つ上がって
郵便物
鍵、家に
帰る
扉を閉めると
線路の音が途端
か細くなり
ビニール袋を絨毯に
置く
牛乳を飲みに
着替え
袋の中身が
崩れる
音、転がったキャベツを
拾う
ちょうど
このくらいの
わたしのこころを両手で
つかんで
そして
眺めてみたい
さすってやったり
撫でたりだとか
いや多分
そんなこと
しない
淡々とまな板に
のせる
疲れた腕に
力を込め
切り
刻む、刻んだら
食べやすく
味をつけ
塩、こしょう
特別この味にしたいということもなく
食べたくて
食べたのだということも
もし誰か
けれども
傍にいたら
誰かいて、それで
こんな味がうまいのだと
うまいよ、と
――いない、そんなひとは
勿体無いので
捨てる
でもなく
冷めて、まだそこへ
置かれる