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| 2007年02月05日(月) ■ |
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| 時は流れて（２） |
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懐かし8mmビデオからDVDとかいう
ピカピカのキラキラのペラペラやろーに
乗り換えることを余儀なくされてから
はや２年が経って
本棚ひとつぶんあったビデオライブラリの
ダビング作業戦争が終結しようとしている
なんど残りの本数を見上げては
「一歩ずつ、一歩ずつ」とつぶやいたことだろう
なんど再生中にぶっちり
切断してしまったテープを見つめては
目をうるませてきたことだろう
そのうちにきっともしかして
DVDなんていう記憶媒体そのものだって
なくなるかもしれないというのに
ハードディスクで１年間ぶんのテレビだって
全部撮っておけるようになるかもしれないというのに
それでも一枚ずつ私は焼きつけ続けてきたのだ
いつか崩れるとわかっていても
それを積み上げ続けていくのだ
気分はまるで
幾度繰り返される戦争を勝ち続け生き続け
おびただしき数の町々を焼き払ってきたローマ兵士である
我われは何者なのか。我われはどこへ行くのか。ああー。
けれどいつか
確かに終わりは来る
8mmもほぼ終わって
あとは、数本のなつかしきVHS
さだまさしやら中島みゆきやら
通販で買った「ぽっかぽか」やら
ライブものからなにからちゃんとダビングしておかないと
そしてここで事件は起こる
数年うごかしてなかったVHSビデオデッキが
テープを入れても動かない、壊れとる
神も小粋な試練をお与えくださる
いまさらVHSを修理せよ、と…？
もしくは買え、と…？
やっぱり
２年経っても
滲んだ夕日を見つめちゃうのである
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