* * * 
憐凪



 Liar


此処は何処?
君は誰?
こんな景色知らない

そうやって 嘯く僕


暗くて怖いよ
ちゃんと歩けないよ
脚は在るのに…

現から目を逸らす僕


何云っているの?
僕のせいじゃない
きっと誰かのせい

いつまでも逃げ続ける僕


どうしたらいいの?
抜け出せるの?
其は何時なの?

他力本願なだけの僕


ただただ情けない ボク・・・・・













2005年03月31日(木)



 door


冬は暖かく 夏は涼しい
快適な室温環境
この“家”という名の 箱の中で
ワタシは 動き回る


温度設定は リモコンでピピッ
スイッチの On Off も指一本
小さくても 常緑樹が緑を見せてくれている
芝は枯れても 暖かくなれば また蒼くなる


ワタシは この箱に 守られている


外界とワタシを隔てているのは
一枚の扉だけ
ただ 扉だけ・・・



この門扉は 思いの他重い
中から押すと 開く扉
肩が 痛いせい?
肘が 痛いせい?
手首が 痛いせい?
取っ手に手を掛けるけど
一向に 上手く押せない 動かない 開かない
重く大きな この門扉・・・



月平均約半分くらい
ワタシは外の風に吹かれ道を歩く
箱じゃない景色の中を歩く
小さな命と共に歩く


ワタシは自分のじゃない箱を観るのが好き
景色は大抵箱で記憶している
たまに裏道で迷っても
気になって繁々と眺め回した箱があるから迷わないよ


本当にいろいろな箱が在る


確かに開けて出たハズ
ワタシの箱から
一度帰宅すると突然もう開かなくなるこの扉…



相変わらず重い門扉
相当な力を要するのであろう
皆はどうやって押してるの?
何かコツがあるのかな?
ひょっとしてコツさえ攫めば安易なの?
今日も手を掛けてみたけど
ちょっとやそっとじゃ開かないミタイ
ワタシにだけ開けられない この門扉・・・



ひょっとしたら開けられないんじゃなくって

「開かないよ。」

って嘯いてるだけなのかも知れない

偏屈なワタシ。。。?
















2005年03月19日(土)



 凛とした背中に・・・


貴方の ピンと伸びた背筋
夢に向かって 真剣な 広い大きな背中
鳥の囀りも 草の葉の揺れる音も
わたくしの視線にも 気づかないほど


貴方の複雑な 生い立ち
周りで支えてくれる人たちに応える 姿勢
友の誘いも断り 暇なく精進
わたくしが 新調した着物にも 気づかぬほど




無愛想で 世渡り下手な 男気な貴方.....
一つの道を 只管真っ直ぐに 進んでいくのですね…





最近 身辺が賑わってきた
幼馴染の アノ方との 結婚の話が 進んでいるらしい
誠実で 有能で 社交的な
貴方と正反対な アノ方


わたくしには 不釣合いなほどの お方




それでも わたくしは 夢見てしまいます



貴方の胸に抱きしめられる日のこと
貴方の瞳いっぱいに わたくしを映すこと
貴方との 甘い接吻を
貴方との 甘い あまい夜を・・・



叶わないと 解っていても 諦められないのです




そんな優しい瞳で わたくしを見つめてくださるから
口数少ない その口が
          わたくしには優しい言葉を かけてくださるから
わたくしに何かあると 真っ先に駆けつけて来てくださるから




…仮令 それが 妹に対する気持ちと同等だと知っていても
 諦めきれないのです



貴方と初めて出逢った 幼い日から
わたくしは ずぅっと想ってきたから
今更 諦めるなんてことは 出来ないのです



この想い 何処へ捨ててくればいいのかしら
日毎に
幾夜 貴方を想っても 届かないこの想いを
                何処で 手放せると云うのでしょう




季節は巡り もうすぐ春なのに
わたくしの想いは 雪を割り 顔を出す雪割草とは 異なり
どんなに 雪を割って顔を出そうと もがいても
雪の下に 埋もれたまま・・・・・なの、です



 









2005年03月07日(月)
初日 最新 目次 HOME


My追加